2015年1月19日月曜日

韓国水力・原子力発電がハッキング攻撃を受け、老朽原発閉鎖の可能性

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韓国水力・原子力発電がハッキング攻撃を受け
老朽原発閉鎖の可能性
ロイター REUTERS
2015112
ミーヤン・チョー Meeyoung Cho
【ソウル、112日(ロイター)】韓国の核事業会社[韓国水力原子力発電株式会社]がハッキング被害をこうむった結果、安全上の懸念が生じたため、国内で2番めに古い原子炉が恒久的な停止を余儀なくされるかもしれないと複数の原子力規制委員が述べ、老齢化した他の原子炉も停止される恐れも浮上している。
「事業会社はハッキングを防止できず、どれほど多くのデータが漏出したかも把握できていない。それでも老朽原子炉の稼働が許されるなら、リスクが高まる一方になる」と、月城1号炉の再稼働申請を今月中に審査することになる委員9名のひとり、キム・へジュンはいう。
月城1号炉は2012年に30年の耐用年数に達して停止しており、その将来は、耐用年数が2017年まで10年間の延長を認められた最も古い古里1号炉など、他の原子炉の命運を左右する。原子力発電は韓国の電力供給量の約3分の1を占めている。
2012年に原子炉の一部が停止し、このアジア第4の経済大国は原子力の代わりに液化天然ガスと火力発電用の石炭を使うことを余儀なくされており、さらに原子炉が停止すれば、燃料輸入が急増するだろう。
その結果、温室効果ガスの排出量も増え、韓国政府にとって、2020年までに産業部門の排出量を30パーセント削減する目標の達成も困難になるだろう。
出力679メガワットと小型の月城1号炉を運営する韓国水力・原子力発電株式会社は、先月、本社コンピュータ・システムがハッキング被害にあったが、すべての原子炉は安全であると発表した。
この事業会社は国営の韓国電力公社の傘下にあり、月城1号炉の再稼働を企てており、韓国の電力の3分の1を生産している。
原子力安全委員会は早ければ115日、月城1号炉の耐用年数を2022年まで10年の延長を認めることの可否の審議をはじめる。
委員9名のうち、ロイターが接触した5名は、月城1号炉の運転期間延長を疑問に思うと述べた。「この原子炉は設計耐用年数に達しています。改修しても、やはり安全ではありません」と、キム・イチョン委員はいう。
5名が再稼働反対を表明すれば、この原子炉は恒久的に停止する。他の委員は接触できなかったり、発言を拒んだりした。
韓国水力・原子力発電は、同社の原子炉が、ハッキングされた同社のコンピュータやインターネットのように外部から接続されることがないので安全であると主張する。
韓国水力・原子力発電の広報担当者は、規制当局がいかなる決定を下しても、同社は受け入れると話した。
原子炉が安全だと判断している委員たちでさえ、世論の圧力などの他の要因が、早くて2月に予想される彼らの決定に影響すると考えている。
2011年に日本でフクシマ惨事が発生し、2012年に韓国で原子炉部品の偽造品質証明が発覚して以来、原子力に対する不安が深まっている。

http://link.reuters.com/pyx92w
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