2015年5月31日日曜日

鳥類学ジャーナル【論文】フクシマ放射能による鳥類種の個体数と多様性に対する蓄積作用

鳥類学ジャーナル
20153月号
Date: 2015317


ISSN 2193-7192

J Ornithol
DOI 10.1007/s10336-015-1197-2

フクシマ放射能による鳥類種の
個体数と多様性に対する蓄積作用


1 パリシュド大学生態・分類・進化研究室、フランス国立科学研究センター共同研究8029班、Bâtiment 362, F-91405 Orsay Cedex, France;
2 国立科学博物館動物研究部、〒169-0073 東京都新宿区百人町3-23-1;
3 サウス・カロライナ大学生物学部、Columbia, SC 29208, USA;
4 中部大学環境生物科学科・応用生物科学科、〒487-8501 愛知県春日井市

概要

種によって、放射線による毒性作用と遺伝的影響に対する耐性が異なるので、放射線に対する感受性が異なる。われわれは2011年から2014年にかけて福島県において繁殖中の鳥類の個体数調査を実施し、鳥類の個体数と多様性に対する放射線の悪影響が時間の経過とともに増大している否かを検証した。種によって有意のばらつきがあるが、バックグラウンド放射線レベルが上昇するごとに鳥類の個体数が減少していた。時とともにバックグラウンド放射線レベルが低下したにもかかわらず、個体数と放射線の関係は時間経過とともに悪化していった。栄養レベルが高くなると、個体数と放射線の関係の悪化の程度が減じた。こうした知見は、個体数と種の多様性に対する放射線の悪影響が蓄積するという仮説と一致した。

Keywords Birds Chernobyl Fukushima Radiation resistance

序論

放射線は自然状態で動植物に多様な悪影響をおよぼすことが実証されている(Møller and Mousseau 2011b)。極端な自然放射線レベルに耐える放射線耐性の高いバクテリアや細菌がある(Dadachova et al. 2004; Daly 2009)にしても、そのような生物は標準的でなく、例外であるようだ。放射線の自然レベルは世界的に多様であり、ヒトの疾患発症例に有意の作用をおよぼし(たとえば、Lubin and Boice 1997; Hendry et al. 2009)、他の生物にも作用すると示唆されている(Møller and Mousseau 2011b)が、放射線が強力な突然変異原であるとする草創期の観察報告(Nadson and Philippov 1925)もあり、DNA損傷および突然変異に対する放射線の有意な作用が存在する(たとえば、Ghiassi-Nejad et al. 2004)。最近になって、チェルノブイリとフクシマにおける核事故の結果、公衆の健康および野生生物に対する放射線の作用に関心がますます高まっている。

放射線による急性被曝は、酸化ストレス、免疫機能など、一連の生理過程に悪影響をおよぼし、長期にわたる慢性被曝は、各個体の生涯にわたり、また世代を超えて、突然変異作用の深刻な蓄積を招きかねない。最近の研究は概して、主に急性被曝を手がかりに実験室条件のもとでおこなわれ、長期被曝による慢性効果は滅多に考慮されることがない。われわれは以前に、チェルノブイリの鳥類とその他の生物が特定の放射線レベルによって受ける悪影響が、フクシマにおける同様な被曝線量レベルで受ける場合に比べて強いことを示しておいた(Møller et al. 2012)。それ故、効果はバックグラウンド放射線の単位あたりの効果として数値化されるので、原因になっているのは、フクシマとチェルノブイリにおける実際の放射線レベルの違いではない。放射線による悪影響が、DNA修復の改善の観点から、時間とともに適応によって緩和されるかもしれないと示唆する研究もある(Boubriak et al. 2008)。われわれが以前に記録したように(Møller et al. 2012)、チェルノブイリにおける悪影響がフクシマの場合よりも強いのは、放射性核種とその毒性が違っているからなのかもしれないといった別の説明も可能だが、被曝履歴が長期にわたることと関連しているのかもしれない。

われわれは本論文において、日本の福島において繁殖期にあった鳥類の個体数の独自データを2011年から2014年までの期間におけるバックグラウンド放射線レベルと関連づけて解析した結果を報告する。この期間のデータは、フクシマ事故直後の放射線効果を含んでいるが、その後3年間に蓄積した継続的な慢性作用も含んでいる。本研究は、そのような長期間にわたる放射線の経時的な蓄積効果を数値化した最初の例である。

本研究の目的は、(1)放射線の作用が鳥類の生息数と鳥類種の多様性を減じた否か、(2)この作用は種によって異なるのか否か、(3)このような放射線の悪影響は時間経過とともに蓄積するのか否かを検証することにあった。チェルノブイリとフクシマにおける電離放射線は、鳥類とその他の生物の個体数と種の多様性に悪影響をおよぼす(Møller and Mousseau 2007a, b; Møller et al. 2011a, b, 2012)。そのような作用には、生理と生態系の違いのため、鳥類種ごとにかなりばらつきがある(Møller and Mousseau 2007b; Galván et al. 2011, 2014)。残念なことに、1986年のチェルノブイリ事故、あるいは2011年のフクシマ事故に先立つ、かつての時期における個体数調査、あるいは広範な種に関する研究は存在しない。われわれはチェルノブイリ事故から20年後の2006年、チェルノブイリにおいて繁殖中の鳥類に対して、最初の標準化された計数調査を実施した。われわれはフクシマにおいて2011年にすでに鳥の計数調査に着手しており、放射線被曝の開始直後からの電離放射線の影響を検証できることになった。われわれはここに、このような放射線が鳥類の個体数と多様性におよぼす悪影響が時とともに蓄積するか否か、これを結論づける意図をもって、2011年以降の放射線の影響に関する独自データを提示する。

方法

調査地点

われわれは2011年から2014年にかけて、福島第一原発周辺の森林地の標本採取地点、計400か所(2011年は300か所のみ)において、総計1500回の標本採取のさいに繁殖中の鳥の個体数調査を実施した(図1)。地元の鳥類学者(Satoe Kasahara, Shin Matsui, Isao Nishiumi or Keisuke Ueda)の少なくとも一人が、一部の判別が困難な鳥類種の特定を確認するために参加した。しかしながら、本論文で提示する解析のすべては、APMA. P. Møller)が記録したデータにもとづいている。すべての試料採取地点はGPSを使って位置を特定し、標高はGPSを使って直近のフィート値に合わせた。
 
1バックグラウンド放射線レベルと関連づけて、紺青色の斑点が連なった線で示した福島県内の調査区域の位置。円弧は原発からの距離、5キロと30キロを示す。放射線レベルは、最低の薄青色から最高の暗赤色へと高くなる。図は日本の文部科学省と福島県が作成したオンライン彩色図(http://www.nnistar.com/gmap/fukushima)を元に作成。

個体数の調査方法

個体数調査における地点別計数法によって、鳥類の相対個体数に関して信頼しうる情報が得られる(Blondel et al. 1970; Møller 1983; Bibby et al. 2005; Voříšek et al. 2010)。この方法によって、チェルノブイリの鳥類とその他の動物に関して、再現性の高い結果が得られた(Møller and Mousseau 2011a)。この方法では、5分間の計数時間内に姿を目視または鳴き声を聴取する鳥の数を記録する。それぞれの調査地点は前の地点から最低100メートルは離される。APMは福島でINIsao Nishiumi)による協力をえて、2011711日~17日、2012714日~19日、2013714日~19日、201411日~16日に標準地点計数を実施した。本研究で解析された計数のすべてを同一人物が実施したという事実が、観測者の違いによるばらつきによる結果のいかなる偏差をも排除している。

二人の観測者に計数を別個に実施してもらうことによって、われわれの計数の信頼性を実地試験してみると、種の多様性と個体数の両者ともに一致度が高かった(詳しくは、Møller and Mousseau 2007aを参照のこと)。二人の別人が実施した二組の計数による種の多様性のあいだのピアソン積率相関は、r = 0.99, t = 42.06, df = 8, P < 0.0001であり、個体数の場合もやはり高く、r = 0.99, t = 12.47, df = 8, P < 0.0001であった。

個体数の見積もりは数多くの交絡変数の影響を受け(Voříšek et al. 2010)、それ故、放射線と種の多様性および個体数の基本的な関係を評価するためには、そのような変数を統計的に処理することが重要である。われわれは5分間計数の直後に個体数調査地点の現地の生息環境を(草地か灌木のある[現在または過去に耕作されている]農村居住地、落葉樹林、または針葉樹林に)分類し、個体数調査地点から50m圏内における、草、灌木、木々、農村居住地、落葉樹林、針葉樹林の地表被覆率を10%ごとの段階別に見積もった。気象条件が動物の行動、したがって調査結果を左右しかねないので(Voříšek et al. 2010)、われわれは地点計数の開始時に、雲量、気温(摂氏)、風力(ビューフォート階級)を(第8地点まで)記録した。われわれは調査地点ごとに計数開始時刻を(分単位で)記録した。われわれの鳥類計数は午前に集中的に実施されたが、他の研究活動の多寡によっては全日を通して継続された。鳥の活動は日中の時刻との曲線関係を示しがちであり、たとえば、朝に鳥の活動レベルが高く、夕刻に程度は落ちるが高い(Voříšek et al. 2010)ので、統計解析に説明変数として時間の平方積もまた組みこんだ。

バックグラウンド放射線

福島の放射線値は、調査に先立つ数週間、工場(International Medcom, Sebastopol, CA, USA)で校正され、正確さの認証を受けた線量計の表示値と相互検証した同一の線量計(Model: Inspector, SE International, Inc., Summertown, TN, USA)を使って得られた。すべての放射線測定は、それぞれの鳥類計数の直後に調査地点で実施された。われわれはまた、Inspector線量計を使って得られた、われわれ自身の測定値と、日本の関係当局が使っているTCS 171-ALOKAを使って同じ地点で得られた測定値を比較することで相互検証した。非常に強い正の関係が認められた(対数・対数転換データの線形回帰:F = 2427.97, df = 1, 20, r2 164 = 0.99, P < 0.0001, slope (SE) = 1.120 (0.023))。すべてのデータはオンライン補足資料の表S1に書き込まれている。

食餌

われわれは、del Hoyo et al.1992-2011)に提示されている情報にもとづき、葉または種子を常食とする種を草食者、昆虫、クモ類、その他の無脊椎動物を常食とする種を一次消費者、脊椎動物を常食とする種を頂点消費者と定義している。

統計解析

放射線レベルは、解析の前に対数(log10)に変換され、農地、草、灌木、木々、落葉樹林、針葉樹林の被覆率および雲量は平方根逆正弦に変換された。

わたしたちは交絡変数となりうる因子(草、灌木、木々、農村住宅地、落葉樹林、針葉樹林の被覆率、標高、雲量、気温、風力、時刻と時刻の2乗)を統計モデルに組み込み、さまざまな鳥類種の個体数と放射線レベルの関係を、個体数と対数(log10)変換した放射線値の関係の勾配として数値化した。結果として得られた鳥の個体数と放射線の種別偏微分勾配はその後の解析に用いられた。この手法は、調査全体の総計数を種ごと単一の推計値、あるいは一部の解析において、種ごとおよび年ごとの単一推計値に縮小しているので、極めて控えめである。われわれは、種の多様性を特定の観測地点で記録した種の合計数として数値化したが、放射線が種の多様性に悪影響をもたらさないならば、そのような推計値は放射線レベルの全域にわたって不規則に分布するだろうと仮定していた。

たいがいの統計解析に共通している基調的な仮定として、それぞれのデータ点が総プロセス変化の確定部分について等しく正確な情報を表していると、すなわち、誤差項の標準偏差はすべての予測変数値について均一であるとされている(Sokal and Rohlf 1995)。勾配の評価は試料データの規模によって決まり、その規模は種ごとに大きく違うので、結果を出すさいに深刻な結果を招きかねない(Garamzsegi and Møller 2010, 2011)。この仮定における障害の標準的な解決法は、標本採取量による正確さの程度を反映する重みをそれぞれのデータに付加することによって、すべてのデータを使うための標本採取量にもとづいてそれぞれの観測値を評価することである(Draper and Smith 1981; Neter et al. 1996; Garamszegi and Møller 2010)。われわれはそれ故、推計値の正確さと関連づけながら、すべてのデータを使うために、サンプル規模によって統計モデルを評価した。一回だけ観測された種類の鳥であっても、理論的にいって、1か所の地点の観測値が1であり、他のすべてが0と記録できるので、解析に含めた。帰無仮説でいえば、放射線が鳥類の存在と個体数に悪影響をおよぼすとすれば、非ランダムな観測地点は低放射線レベルに集中するだろうが、この場合の勾配はゼロになる。

われわれは種の個体数が、放射線レベル、鳥の種類、放射線と種の相互関係と相関しているか否かを検証した。われわれは次に、悪影響の程度が年月とともに蓄積するという予測のもとに、個体数とバックグラウンド放射線の関連性勾配に経時的な傾向が認められるか否かを検証した。われわれは最後に、個体数と放射線の関連性勾配が主な食餌の範疇、草食または肉食、あるいは草食者、一次消費者、頂点消費者のあいだで違っているか否かを検証した。標準最少二乗解析のすべて、または正常に分布していないデータの場合、非パラメーター検証をJMP解析ソフト(SAS 2012)を使って実施した。

結果

個体数に対する放射線の作用の種間差異の検証

福島で記録された57種の鳥のそれぞれの種の個体数は、1羽から1715羽であり、平均(SE:標準誤差)=166.748.6)、中間値=22個体だった。

バックグラウンド放射線のレベルは年ごとに有意に低下し(図2F = 1736.70, df = 3, 1097, P < 0.0001)、調査地点のあいだに追加的な変異があった(F = 43.53, df = 399, 1097, P < 0.0001)。

22011年から2014年までの調査地点におけるバックグラウンド放射線の箱髭図。箱髭は、中央値、四分位値、5および95パーセンタイル値、極端な測定値を示す

福島における鳥の個体数は種類によって有意に異なり、バックグラウンド放射線が増加すれば、少なくなり、特定の種と放射線の相互作用を反映して、この減少の程度が種によって異なっていた(表1)。調査地点全般における鳥類種の多様性と放射線レベルに強い逆比例関係があり(図3AF = 6.73, df = 1, 1495, P < 0.0001)、調査地点全般における個体数の合計値と放射線レベルにも同じように強い逆比例関係があった(図3BF = 18.11, df = 1, 1495, P < 0.0001)。

1福島における放射線レベルと関連づけたさまざまな鳥類種の個体数

二乗和
偏向率
F
P
推定値(標準誤差)
放射線(R
0.123
1
12.39
0.0004
0.0063 (0.0018)
種(S
45.583
44
103.75
0.0001

R × S
3.587
44
8.16
0.0001

誤差
133.902
13410



モデル全体の統計値F89,13410 = 55.47, r2 = 0.27, P0.0001

3調査地点における、バックグラウンド放射線値(μSv/h)と相関した(A)鳥類種の数および(B)鳥の個体数。青色の線は線形回帰直線。

鳥類57種の個体数とバックグラウンド放射線の相関の勾配は、-0.525~+0.107、平均(標準誤差)=-0.162 0.023)の範囲にわたっていた(表2)。標本サイズを荷重した解析において、平均勾配はゼロから有意に離れていた(1標本t-検定、t = -7.16, df = 56, P < 0.0001)。このことは、放射線レベルが高くなると、鳥類種の個体数がおしなべて少なくなることを示唆している。

21,500調査地点における観測にもとづき、潜在的な交絡変数(「方法」の項を参照のこと)で統計的に処理した個体数と放射線レベルの相関勾配、この相関の有意性レベル(P)、鳥類種ごとの観測された個体数
鳥類種
勾配
P
個体数
Accipiter gentilis
オオタカ
0.0004
0.8295
3
Acrocephalus arundinaceus
オオヨシキリ
0.1579
0.0001
180
Aegithalos caudatus
エナガ
0.0470
0.2411
54
Alauda arvensis
ヒバリ
0.0020
0.4439
5
Alcedo atthis
カワセミ
0.0008
0.4939
1
Anas poecilorhyncha
カルガモ
0.0018
0.6089
8
Apus affinis
ニシヒメアマツバメ
0.0067
0.2466
6
Ardea cinerea
アオサギ
0.0129
0.0316
22
Bambusicola thoracica
コジュケイ
0.0022
0.1675
2
Butastur indicus
サシバ
0.0054
0.2859
14
Buteo buteo
ノスリ
0.0812
0.0001
99
Carduelis sinica
カワラヒワ
0.0681
0.2086
238
Cettia diphone
ウグイス
0.1798
0.0001
1715
Cinclus pallasii
カワガラス
0.0030
0.4338
5
Cisticola juncidis
セッカ
0.0023
0.1475
2
Corvus corone
ハシボソガラス
0.3069
0.0001
559
Corvus macrorhynchos
ハシブトガラス
0.0362
0.2644
446
Cuculus canorus
カッコウ
0.0049
0.1743
10
Cuculus poliocephalus
ホトトギス
0.0534
0.0027
284
Cuculus saturatus
ツツドリ
0.0019
0.1014
1
Cyanopica cyanus
オナガ
0.0015
0.7763
13
Cyanoptila cyanomelana
オオルリ
0.0035
0.1278
4
Delichon urbica
イワツバメ
0.0056
0.4656
20
Dendrocopos kizuki
コゲラ
0.0137
0.1192
56
Emberiza cioides
ホオジロ
0.1896
0.0001
703
Eophona personata
イカル
0.0015
0.2039
1
Falco peregrinus
ハヤブサ
0.0009
0.4416
1
Falco tinnunculus
チョウゲンボウ
0.0002
0.8821
1
Ficedula narcissina
キビタキ
0.0344
0.0001
53
Garrulax canorus
ガビチョウ
0.0248
0.0402
94
Garrulus glandarius
カケス
0.0139
0.0077
36
Hirundo rustica
ツバメ
0.2201
0.0001
419
Hypsipetes amaurotis
ヒヨドリ
0.0494
0.2069
1618
Lanius bucephalus
モズ
0.0156
0.1086
71
Milvus migrans
トビ
0.0011
0.9104
56
Motacilla alba
タイリクハクセキレイ
0.0161
0.0044
19
Motacilla cinerea
キセキレイ
0.0640
0.0001
66
Motacilla grandis
セグロセキレイ
0.0487
0.0001
44
Parus ater
ヒガラ
0.0345
0.0001
45
Parus major
シジュウカラ
0.0315
0.0315
137
Parus montanus
コガラ
0.0037
0.5879
23
Parus varius
ヤマガラ
0.0072
0.2133
22
Passer montanus
スズメ
0.5249
0.0001
1114
Pericrocotus divaricatus
サンショウクイ
0.0004
0.9180
1
Phalacrocorax carbo
カワウ
0.0012
0.5993
4
Phasianus colchicus
コウライキジ
0.0041
0.5560
7
Phasianus soemmerringii
コシジロヤマドリ
0.0056
0.0446
6
Picus awokera
アオゲラ
0.0047
0.2158
1
Regulus regulus
キクイタダキ
0.0028
0.1519
3
Streptopelia orientalis
キジバト
0.1067
0.0001
155
Sturnus cineraceus
ムクドリ
0.0088
0.6979
55
Tarsiger cyanurus
ルリビタキ
0.0001
0.9510
2
Terpsiphone atrocaudata
サンコウチョウ
0.0036
0.1166
2
Troglodytes troglodytes
ミソサザイ
0.0008
0.4784
1
Turdus cardis
クロツグミ
0.0038
0.0032
8
Urosphena squameiceps
ヤブサメ
0.0015
0.7906
26
Zosterops japonica
メジロ
0.0222
0.0831
118

各年の勾配の差異

鳥類種を説明するモデル(F = 73.17, df = 56, 107, P < 0.0001)において、標本サイズで荷重した、個体数と放射線レベルの相関勾配は年ごとに異なっている(図4F = 5.25, df = 3, 107, r2 = 0.05, P = 0.0020)。

42011年から2014年にかけての個体数とバックグラウンド放射線の相関係数の箱髭図。箱髭は、中央値、四分位値、5および95パーセンタイル値、極端な測定値を示す

われわれは、ある年のさまざまな鳥類種の勾配に対する翌年の勾配の関係がプラスになると想定して、異なった年の同一鳥類種の個体数と放射線の相関勾配を比較した。このゼロ期待値からのいかなる偏差も統計的依存以外の要素が関与していることを示唆する。少なくとも3年分のデータが揃っている57種について、年ごとの勾配の有意な変化が認められた(ケンドール τ = 0.192, 標準誤差SE = 0.074, 有意度P = 0.012)。個体数とバックグラウンド放射線レベルは、2011年に弱い逆比例関係にあったが、2012年にそれが強い逆比例関係になり(図5A)、2012年に比べて2013年はさらに強い逆比例関係になった(図5B)。それ故、鳥類種は時の経過とともに、さらに放射線の悪影響を受けることになる。それとは対照的に、少なくとも3年分のデータが揃っている鳥類種の標本サイズによって、個体数とバックグラウンド放射線レベルの関係が変化する証拠はなかった(ケンドールτ = -0.060, SE = 0.098, P = 0.542)。

5A2011年と2012年、(B2012年と2013年の調査地点における、さまざまな鳥類種の個体数とバックグラウンド放射線レベル(μSv/h)の相関係数の関係

草食種と肉食種のあいだに有意な違いが認められた(F = 25.20, df = 1, 55, r2 = 0.30, P <0.0001)。驚いたことに、肉食種の逆比例勾配(-0.10 (0.02), N = 47)よりも草食種の逆比例勾配(-0.32 (SE = 0.04), N = 10)のほうが強かった。個体数と放射線レベルの勾配と栄養レベルのあいだにもまた、有意な正の関連が認められた(F = 12.52, df = 2, 54, r2 = 0.29, P < 0.0001)。一次消費者の平均勾配(-0.32 (SE = 0.04), N = 10)が最も急であり、それに低レベル捕食者(-0.10 (0.02), N = 38)と頂点捕食者(-0.04 (0.13), N = 9)の順に続いた。

考察

2011年から2014年にかけて、日本の福島で実施した放射線、鳥類種の多様性、個体数に関する研究の主な結果として、(1)鳥類種の全般的な個体数と多様性は概して、バックグラウンド放射線レベルの上昇にともなって減少したこと、(2)種によって関連は異なり、放射線レベルが上昇すると、大部分の種は減少したが、一部に増加した種もあったこと、(3)年をへるごとに、関係はより強い逆比例になったが、個体数の変化に影響しなかったことが認められた。

個体数とバックグラウンド放射線レベルの逆比例関係全般は、種によって異なった。この結果は、チェルノブイリにおける先行知見と似ている(Møller and Mousseau 2007a)。放射能は調査対象の生息地の全域にわたりランダムに分布していたはずなので、われわれは個体数に有意な差異はないと仮定して個体数調査を実施した。したがって、生息地、天候、時刻による交絡効果を統計処理した後に、放射線による作用が残ると期待すべきである。われわれとしては、フクシマとチェルノブイリの個体数に対する放射線の影響の違いの原因を、放射線被曝期間の差に帰することができるはずであり、(1)チェルノブイリでは、より長期にわたり突然変異が蓄積し、(2)両地域の放射線による淘汰が進行した期間が等しくないと考える。

生物蓄積は一般的な現象であり(Voitovich and Afonin 2002; Yakushev et al. 1999)、概して高栄養レベルの動物は低栄養レベルの動物に比べて放射性核種蓄積レベルが高くなるので(たとえば、Kryshev and Ryabov 1990; Kryshev et al. 1992; Smith et al. 2002)、われわれは食物網における放射性核種の生物濃縮の効果を予測した。しかしながら、証拠は逆の効果を示唆し。低栄養レベルの場合のほうが放射線の個体数に対する悪影響が大きかった。それ故、われわれの知見は、汚染地域における酸化ストレスおよび抗酸化レベルの低下が(Møller et al. 2005)、慢性的な放射線被曝の結果であり(Møller and Mousseau 2007b)、繁殖率、生存、最終的には個体数の傾向に悪影響をおよぼしているとする仮説と一致しているようである。

本研究は、野生生物に対する電離放射線の生物学的影響に関する評価に言及している。われわれは、個体数と種の多様性に対する悪影響が時間経過とともに変化し、この効果が種によって変わることを示した。フクシマ事故直後の2011年に最初の繁殖期鳥類個体数調査を実施していなければ、本論文で報告した個体数の経時変化を記録できなかったであろう。鳥類種は概して、バックグラウンド放射線レベルが高くなれば、個体数を減らしたものの、明らかに個体数を増やしたものも数種あった。このような変化の理由は、土地利用の違い、または他種の個体数の減少による競争からの開放にあるかもしれない。放射線レベルによる個体数の変動パターンは、種の特性によるものとするには論拠が弱く、ツバメ(Hirundo rustica)、イワツバメ(Delichon urbica)、ハシボソガラス(Corvus corone)、ハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)などの種と密接に関連しており、シジュウカラ(Parus major)、ヤマガラ(Parus varius)の場合、個体数に対する放射線の影響が有意にばらついている(表2)。このため、競争からの開放が重要な要因であるとは考えにくい。

生態系、遺伝子、潜在的には健康に対するフクシマ放射能惨事の影響に関して、国民の関心が大きいものの、基本的なデータ研究がおどろくほど限られており、惨事以来、ほんのわずかな研究論文が公開されただけである。福島地域の雄牛の精子と睾丸に関する最近の研究(Yamashiro et al. 2013)は、福島県の比較的汚染されていない地域の雄牛2頭だけが精子の解析に供された、ごく初歩的な研究であったが、睾丸や精子の形態に有意な組織学的変化の証拠を発見しなかった。アブラムシの研究は形態に対する放射線の大きな影響を解明したが、異常形態は汚染レベルが比較的低い地域の1か所で報告されただけだった(Akimoto 2014)。同じように、ニホンザルに関する最近の研究が血液のさまざまな特性に対する放射線効果の証拠を発見したが、この研究で使われた個体は、放射線レベルが測定可能であるものの、福島県の他の部分に比べて低い福島市の周辺地域で捕獲されたものである(Ochiai et al 2014)。Ishida2013)は、もっと重度に汚染された地域における、いくつかの鳥類種の個体数の調査を報告し、惨事に起因する有意な減少の証拠はなかったと示唆した。しかしながら、調査した地点の数が比較的少なく(20125月に56地点、6月に38地点)、その解析は、鳥の個体数と分布に影響する他の多くの潜在的交絡因子による調整をしていなかったので、非常に初歩的なものになっている。フクシマ惨事にともなう放射性汚染物質に被曝した蝶を対象にした、最近の独創的な研究は、放射性核種による被曝の直接的な結果として、突然変異率の増加、発育異常、個体数効果の強固な証拠を見つけている(Hiyama et al. 2012, 2013)。Hiyama et al.2012, 2013)による、これらの研究は、外部と内部の両方の放射線源を用いる研究実験で補強され、野外で認められた突然変異率の増加と表現形効果の観察(Møller and Mousseau 2013)を支持しているものの、他の研究と同様、研究された個体群の数が非常に限られ、したがって、再現性も限定的である。Murase et al.2015年)は、放射線がオオタカ(Accipiter gentilis fujijamae)の繁殖率に悪影響をおよぼし、それが事故以前の各年に比べて、空中線量率と直接連動し、時間とともに漸進的に低下していることを示す、同じように説得力のある事例を提示している。

われわれは結論として、福島の高レベルなバックグラウンド放射線によって種の多様性とさまざまな鳥類種の個体数がされているという仮説と一致する確実な証拠を、広範な空間において経時的に実施した、厳密で高度に再現性のある観察にもとづいて見つけた。種によって個体数と放射線の関係は異なり、放射線レベルが高くなると、大部分の種は減少し、一部は増加する。重要なことに、個体数と放射線の関係は調査した4年間でますます逆比例してゆき、個体数が何年にもわたって変化し、放射線の個体数に対する影響に変化がなかった。

謝辞
われわれは日本で、A. Hagiwara教授、K. Ueda教授、K. Kawatsu教授、S. MatsuiS. Kasahara T. KanagawaK. KawaiH. SuzukiK. Koyamaに後方支援と協力をいただいたことに感謝をこめて留意する。この調査の実施にご承諾いただいた福島県のみなさまに特段の感謝を申しあげる。S. Welch博士には、福島県の汚染地図の作成にご助力いただき、感謝する。チェルノブイリにおける研究にさいして、アメリカ国立科学財団、サウス・カロライナ大学環境学校、NATOCLGプログラム、米国民間研究開発財団、フルブライト・プログラム、ナショナル・ジオグラフィック協会、サミュエル・フリーマン慈善基金にご支援いただき、日本における研究にさいして、サウス・カロライナ大学、サミュエル・フリーマン慈善基金、キアゲンGmbH、中部大学科学技術センターにご支援いただき、また市民のみなさまから匿名の贈り物をいただいたことに感謝をこめて留意する。

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【クレジット】

[原文]Cumulative effects on abundance and biodiversity of birds by radioactivity from Fukushima (PDF).
本稿は、公益・教育目的のために日本語訳・公開するものです。

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