The United States must greatly strengthen and expand its nuclear capability until such time as the world comes to its senses regarding nukes— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2016年12月22日
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Independent Global News
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「断然、驚愕」~新たな核軍拡競争を訴えるトランプについてグリーンピースUSAに聴く
STORY 2016年12月23日
ドナルド・トランプ次期大統領は木曜日[12月22日]、ツイッターで米国の核軍備の規模を拡大するとつぶやいて、新たな地球規模の軍拡競争の可能性の扉を開いた。トランプのツイートは、「核に関して世界が良識に達するときまで、米国は核兵器の能力を大幅に強化・拡大しなければならない」と書かれていた。トランプのツイートは、ウラジミール・プーチンが彼の国は「戦略核戦力の軍事能力を強化する」必要があると発言したのと同じ日に投稿された。MSNBCチャンネルのホスト、ミカ・ブルゼジンスキーは今朝、トランプが今日、彼女に「軍拡競争のなりゆきに任せよう。われわれはあらゆる局面で連中を出し抜き、生き残り戦に完勝する」と語ったと報告した。デモクラシー・ナウ!は、グリーンピースUSA事務局長、アニー・レナードにお話しをうかがう。
TRANSCRIPT
フアン・ゴンサレス:ドナルド・トランプ次期大統領は木曜日、ツイッターで米国の核軍備の規模を拡大するとつぶやいて、新たな地球規模の軍拡競争の可能性の扉を開きました。トランプのツイートを引用しますと、「核に関して世界が良識に達するときまで、米国は核兵器の能力を大幅に強化・拡大しなければならない」と書かれていました。トランプのツイートは、ウラジミール・プーチンが彼の国は「戦略核戦力を強化する」必要があると発言したのと同じ日に投稿されました。核兵器廃絶国際キャンペーンによりますと、ロシアと米国はすでに全核弾頭の93パーセントを保有しており、両国で14,000発の核弾頭を蓄積しているといいます。
アミー・グッドマン:MSNBCチャンネルのホスト、ミカ・ブルゼジンスキーは今朝、コマーシャルの時間に電話で次期大統領と短時間の会話を交わし、彼の核兵器発言について質問したそうです。ブルゼジンスキーは、彼女の共同ホスト、ジョー・スカボローを相手に対話したさいのトランプの応答について話してくれました。
ジョー・スカボロー:ミカは次期大統領に質問する機会を捉えて――核軍備に関する昨日のツイートの真意を明確にしようとして――彼の立場について訊ねました。それで、次期大統領はなんと言ったのですか?
ミカ・ブルゼジンスキー:軍拡競争のなりゆきに任せよう。われわれはあらゆる局面で連中を出し抜く。
ジョー・スカボロー:そして、生き残り戦に完勝する。
ミカ・ブルゼジンスキー:そして、生き残り戦に完勝する。
アミー・グッドマン:ええ、そうですね。ジョー・スカボローとミカ・ブルゼジンスキーは暖炉の前で寛ぎ、パジャマ姿で話していましたね。お二人は、トランプの広報担当者、ショーン・スパイサーと話していただけです。休憩中にトランプからスパイサーに電話があって、その時、トランプはブルゼジンスキーに電話で話したのです。そこで後ほど、彼女はその会話を伝えました。
いま、グリーンピースUSA事務局長、アニー・レナードと番組がつながっています。アニー、新たな核軍拡競争ですね? その意味について、お話いただけますか?
アニー・レナード:アミー、言うまでもなく、断然、驚愕です。トランプは毎日、わたしたちを心配させるようなことを言っていますが、なかでもこれは一番恐ろしい発言かもしれません。核軍拡競争なんて、世界はこれっぽっちも必要としていません。わたしは気候変動について考えています。経済的不平等について考えています。わたしたちが国家として、また世界として直面している、これら大変な脅威について、わたしは考えています。この天辺に、どうして完全に人工的で無益な脅威を加えるというのでしょう? わが国はすでにとてもたくさんの核兵器を保有しています。米国に7,000発の核兵器があります。わが国は世界最大の軍事支出国です。新たな核軍拡競争なんて、世界はこれっぽっちも必要としていません。そんなもの、わが国はこれっぽっちも必要としていません。
それにまた、トランプの役割の徹底的な無責任さを露わにしていますし、彼は選挙運動中の約束を忘れているようです。彼は選挙運動中、雇用を取り戻すと言っていました。経済安全保障について語っていました。雇用を取り戻し、経済安全保障を強化する方途は、現在、核エネルギーに浪費している何兆ドル規模の投資をクリーン・エネルギー社会に振り向けることにあります。これが、真の安全保障を実現する方法であり、さらにたくさんの核兵器に何兆ドルも浪費していては実現しませんし、そんなことでは、わが国でも、世界でも、不安定と恐怖を増大させるだけに終わるでしょう。
フアン・ゴンサレス:さて、アニー・レナード、米国の次期大統領とロシアの大統領の両者とも同時に――基本的に同じ24時間内に――それぞれの国の核軍備について所見を述べていますね?
アニー・レナード:言うまでもなく、まったく恐ろしいことです。つまり、これはテレビのリアリティ番組なんかではありません。これは生きるか死ぬかのリアルな状況なのです。トランプが、ものごとを再び偉大にするとか、昔懐かしい日々を取り戻すとか、語るとき、わたしは、自分がハイスクールの生徒だったころ、夜、ベッドのなかで核軍拡競争を心底から怖がっていたことを思い起こします。これは、わたしたち全員にとって――頭にねじ込まれた――目の前の脅威でした。いま、わたしにはハイスクール生徒の子どもがいます。彼女は夜、ベッドのなかで気候変動に怯え、経済状態に怯えています。ものごとを逆戻りさせて、さらに核軍拡競争を現代の若い人たちのフアンのリストに付け加えるのでしょうか? わたしに言わせれば、とても恐ろしいことであり、シュールリアルです。
アミー・グッドマン:冒頭でお伝えした話題、オバマ大統領からトランプ大統領への継続性の問題に戻りたいと思います。オバマが核兵器の廃絶を訴えていたにもかかわらず、オバマ政権は、今後30年間で1兆ドルに達する経費がかかると信じられる大規模な事業の一環として、暗黙裡に核装備の改善を進めてきました。そしてこれは、トランプ大統領の広報チーム(ママ)の一員に指名されたばかりの元選挙対策委員長、ケリーアン・コンウェイが木曜日、MSNBCテレビ番組「レイチェル・マドー・ショー」で取り上げた話題なのです。オバマ大統領の核兵器計画に関して、そのケリーアン・コンウェイのコメントを聴いてみましょう。
ケリーアン・コンウェイ:わたしはこの点で、そのツイートが横紙破りであるとは考えていません。オバマ大統領ご自身が投資した――わが国の軍事力のアップグレードを求めた――ように見受けます。ひとつかふたつ記事を読みましたが、1兆ドルに達する値札がついています。ですから、わたしが思うに、わたしたち全員――おわかりでしょうが、オバマ大統領、トランプ次期大統領――みなが同じ核心的な価値を共有しているのですし、彼らの最優先的な義務はわたしたち全員の安全を維持することなのです。わたしたちには、これが危険な世界であるとわかっていますし、その危険には核兵器が含まれています。
アミー・グッドマン:さて、ご覧のように、ケリーアン・コンウェイはトランプがものごとを大きく変えるわけではないといって、彼を擁護しています。わたしたちはオバマの1兆ドル核兵器計画を何回も取り上げてきました。アニー・レナード、これについては、いかがでしょうか?
アニー・レナード:そうですね、ある大統領が間違いを犯したというだけでは、次期大統領に同じ間違いを犯す免許を付与するわけではありません。グリーンピースとわたしたちの同調者の多くがオバマ大統領の軍事支出に対して戦ってきましたし、わたしたちはトランプ大統領の軍事支出に対して戦っていきます。
アミー・グッドマン:ここで訂正がひとつあります。ケリーアン・コンウェイは大統領の顧問に指名されました。
【クレジット】
Democracy Now! “"Absolutely Frightening": Greenpeace Responds to
Trump's Call for a New Nuclear Arms Race,” posted on December 23, 2016 at;
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