#ブルームバーグ【東京支局】#フクシマ☢惨事後の安全基準ルールのもとで、5基目の伊方3号機が再稼働。— inoue toshio 子どもを守れ! (@yuima21c) 2016年8月14日
提訴が相次ぐため、今後の再稼働の見通しは不透明。via @SStapczynski Bloomberg TV https://t.co/iTQWC3L87n
日本の核反応炉再稼働は核復活の最終局面
ブルームバーグ通信社東京支局
2016年8月12日
- 地方裁判所提訴の動きが他の核反応炉の再稼働を危うくする
- 安倍政権は核発電所の再稼働を推進
四国の電力事業者が8月12日、2011年フクシマ核惨事を受けて導入された新しい安全規則にもとづき、国内で5番目になる反応炉を再稼働して、日本は核産業の再建に向けて一歩前進した。
四国電力株式会社は12日午前9時、愛媛県内の同社伊方発電所の3号機の運転を再開したと同日付のプレスリリースで言明した。3号機は8月15日に発電を開始すると予想され、9月初めには営業運転を始めると目されている。国内の別の地域では、地方裁判所の運転差し止め採決が反応炉操業の障害になっており、すでに電力供給網に復帰した反応炉でさえも難局に直面している。
QUICKTAKE
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四国電力株はアジアの電力株で群を抜いており、東京市場で1,042円に達し、1か月あまりで最大の日中上げ幅6.4パーセントを達成した。日本時間午前10:03の取引単価は1,039円だった。東京株価指数は0.8パーセントの上げであり、MSCIアジア太平洋電力株価指数はごく小幅な動きだった。
伊方発電所の再稼働は安倍晋三首相のフクシマ核惨事後エネルギー政策にとって後押しになるが、さらに多くの訴訟が起こされる兆しがあり、数多くの反応炉の運命に疑問符を突きつけている。日本のエネルギー・ミックス(電源構成)に占める原子力の構成比は、フクシマ以前に4分の1あまりだったのが、現在は皆無同然に落ち込んでいるが、最新版の長期エネルギー需給見通しによれば、2030年までに22パーセントに達すると目されている。
大津地方裁判所は今春(3月)、予想外の決定を下し、西日本でほんの2週間前に再稼働したばかりで操業中の反応炉2基の運転差し止めを関西電力株式会社に言い渡した。大津地裁の裁定は、地方の裁判所が操業中の核発電所に運転停止を強制した最初の例であり、別の裁判所が昨年12月、8か月におよんだ運転差し止め決定を取り消したのに続くものだった。
ワシントンDCのテネオ・インテリジェンス(Teneo Intelligence:世界的なコンサルティング企業)に在籍する日本政治アナリスト、トビアス・ハリス(Tobias Harris)氏はこう語った――
「核反応炉の再稼働に反対して提訴する活動家グループに事欠かないでしょうし、審理に応じる意志のある裁判官にも不足はないでしょう。裁判所が首尾よく再稼働を阻止した判例ができたからには、反核活動グループは好意的な判事の登場を期待して、これからも再稼働に対抗する提訴に踏み切る気になるでしょう」
予想に反して
訴訟に関与する弁護士団体のウェブサイトによれば、日本の電力会社は20件を優に越して、核反応炉運転阻止を求める訴訟を抱えており、伊方3号機を標的にしたものだけでも4件になる。共同通信によれば、愛媛県の市民グループが今週初め、県知事宛てに反応炉の再稼働をさせないように要求する書簡を送付したという。地方当局者らは10月に再稼働計画を受諾していた。
関西電力の度重なる抗告にもかかわらず、同社の高浜発電所反応炉2基は運転を停止されたままであり、事件は大阪の高等裁判所に上告された。日本で操業可能な反応炉42基のうち、伊方3号機と合わせて、3基が商業運転中である。合計25基が再稼働の申請をしている。
九州電力株式会社・川内1、2号機は、裁判所が再稼働阻止を求めた申し立てを却下してから1年あまり、フル運転を続けている。
戦略国際問題研究所(ワシントンDCの民間シンクタンク)のフェロー、ジェーン・ナカノはEメールで次のように述べた――
「結局、何基の反応炉が再稼働することになるのか、また、核発電の割合を20ないし22パーセントとする安倍政権の2030年見通しが達成されるかどうか、地方裁判所提訴の恐れがあるので、予想するのは非常に困難です」
【クレジット】
Bloomberg, “Japan Reactor Restart Signals Latest Step in Nuclear
Rebirth,” by Stephen Stapczynski, posted on August 12, 2016 at;
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