本稿は下記のニュースレターからの引用記事です…
海洋のストロンチウム汚染明白
魚肉の汚染は? 食卓の安全は?
魚肉の汚染は? 食卓の安全は?
福島原発沿岸の試験操業は中止せよ
シラウオ、コウナゴが対象
シラウオ、コウナゴが対象
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福島県漁連は1月24日、いわき市で県下漁協組合長会を開き、3月から震災後初めてとなるいわき沿岸の試験操業をイシカワシラウオ、コウナゴを対象に開始することを決めました。試験操業はこれまで、水深が135メートル以上となる沖合海域で底引き網漁を行ってきましたが、沿岸海域については汚染水問題を受けて見送られていました。
漏洩が止まらない汚染水には非常に毒性の強いストロンチウム90が検出されており、誌上に汚染された魚が出まわる危険が増大しています。「岩手の会」が、関係機関に電話をかけて、ストロンチウム90による健康被害防護の体制について問い合わせたところ、ストロンチウム測定は全く不十分であることがわかりました。
地図は「福島民友」2014年1月5日号より |
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セシウムの測定でストロンチウムもわかる?
福島県水産課
福島県水産課
福島県水産課の担当者は「県としてはストロンチウムの測定はしていない。セシウムの測定で間に合わせている。」と答えました。「違った元素のセシウム濃度でストロンチウムの濃度がわかることはありえない」と再質問しました。
しかしそれには答えず、「ストロンチウムの分析は農水省でやっているのではないか。」と答えました。
ストロンチウムの測定は難しい
農水省
農水省
農水省の消費者相談に電話して聞きました。
農水省の担当者も「ストロンチウムとセシウムの割合基準があり、それで対応している。」と答えました。私たちがそれはおかしいと再質問すると、「ストロンチウムの測定は時間がかかるので測定していない」と答え、測定の困難さを理由に上げました。
「現にストロンチウムを含む汚染水が1リットルあたりごまるまる500万ベクレルも海洋へ出ている状況にある。水産物の濃度を厳密に分析し公開した上で試験操業の是非を判断するべきではないか」と要請しました。
《ストロンチウムの食品基準》がない
このあと内閣府食品安全委員会や水産庁にも電話しました。驚いたことにどの機関も「セシウムの基準にストロンチウムのリスクが配慮され設定されているから問題ない」と、最初に答えました。セシウムとストロンチウムの濃度割合が一定しているなどということは異なる元素同士であり成り立ちえない理屈で、国の誠意を疑わせるものです。
国の指導は、魚のセシウム濃度を調べ100ベクレル/kg以上が一地点だけであれば操業自粛、複数地点であれば出荷制限という指示です。しかし現に汚染水からストロンチウム90が高濃度で検出され、海藻や小魚類からもストロンチウム検出の報告があります。政府は国民を守る立場から早急に検討すべきです。私たちは政府に対してストロンチウム90対策を急ぐよう要請する予定です。
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止まることのないストロンチウム90の濃度上昇
敷地内観測井戸 2号機傍・海まで40メートル
敷地内観測井戸 2号機傍・海まで40メートル
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2013年12月
210万ベクレル/リットル (時事ドツトコム)
210万ベクレル/リットル (時事ドツトコム)
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2014年1月
16日 270万ベクレル/リットル
21日 310万ベクレル/リットル (福島民報2014.01.23)
16日 270万ベクレル/リットル
21日 310万ベクレル/リットル (福島民報2014.01.23)
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再測定で
500万ベクレル/リットル
東電は昨年7月5日採取の観測用井戸水を再測定し、ストロンウム90の濃度は90万ベクレル/リットルではなく500万ベクレル/リットルと訂正。 (朝日新聞 2014.02.07)
500万ベクレル/リットル
東電は昨年7月5日採取の観測用井戸水を再測定し、ストロンウム90の濃度は90万ベクレル/リットルではなく500万ベクレル/リットルと訂正。 (朝日新聞 2014.02.07)
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ストロンチウム90の放出量
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昨年8月300トン漏洩
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30兆ベクレル
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福島原発事故大気放出
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140兆ベクレル
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広島原爆
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58兆ベクレル
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「美浜の会・汚染水漏洩国際署名リ一フ」
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政府は、ストロンチウム90への対策を急げ!
1.
福島県周辺(茨城県、宮城県も)海域の魚類(コウナゴ、シラス、シラウオ等)のストロンチウム90の濃度を調べ公表すること。
2.
ストロンチウム90の体内残留性(体内半減期18年)と危険性(骨に濃縮し骨がんや白血病の原因)を考え厳しい濃度規制値を設定すること。
3.
ストロンチウム90のプランクトンから小魚、中大魚まで食物連鎖による濃縮を調査し公開すること。以上を行うまでは試験操業や魚の流通をさせないこと。
4.
休漁中の漁業者への補償を十分に行うこと。
5.
ストロンチウム90を閉じ込め海に放出させないこと。
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ストロンチウム90汚染魚の出現
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シロメバル 福島県沖(37°13’N 141°2’
E)
採取日 平成23年12月21日
ストロンチウム90 1.2 ベクレル/kg
セシウム134 390 ベクレル/kg
同137 580 ベクレル/kg
独立行政法人「水産総合研究センター」 http://www.jfa.maff.go.jp
採取日 平成23年12月21日
ストロンチウム90 1.2 ベクレル/kg
セシウム134 390 ベクレル/kg
同137 580 ベクレル/kg
独立行政法人「水産総合研究センター」 http://www.jfa.maff.go.jp
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これを「文部科学省・原子力施設周辺放射能データベース
(http://search.kankyo-hoshano.go.jp/top.jsp)から、『3.11以前過去40年の、全水産物6661サンプルのストロンチウム90濃度』と比較すると、ストロンチウム90濃度の最高値は0.87 ベクレル/kgなので、その1.4倍にあたる。
(http://search.kankyo-hoshano.go.jp/top.jsp)から、『3.11以前過去40年の、全水産物6661サンプルのストロンチウム90濃度』と比較すると、ストロンチウム90濃度の最高値は0.87 ベクレル/kgなので、その1.4倍にあたる。
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【コラム】 水メガネ
太平洋の向こうからの声
一昨年夏来日し、福島原発4号炉プールの崩壊の危険を警告する講演を行ったアメリカの原子力工学技術者アーニー・ガンダーセンさんにアメリカ在住の友人を通じて質問することが出来た。その友人は岩手育ちでバーモントに住んでいる方だ。
◆ 一つ目の質問として「使用済み核燃料プールで事故が起きジルコニウム火災が発生すると水では消せなくなるという。アメリカには特別の消火剤があるというがそれは何か」とお聞きした。
友人はメールで、アメリカでは『Dクラス消火剤』という、可燃性金属火災対策用に塩化ナトリウムなどで金属の表面を覆い熱を吸収する消火剤が市販されていると伝えてくれた。ならば日本でも各地の全ての使用済み核燃料プールで万一に備えて設置しておくべきだと思った。
◆ そして次に「現在4号炉では使用済み核燃料の取り出し作業が慎重に行われているが、万一の緊急事態に備え周辺住民の避難を考えるべきでないか?」と聞いた。
それに対しガンダーセンさんは、「そうでなくても現在の状況は、人が住んでいけないところに人が住んでいる」「今、心配しているのは、汚染水問題、特にもストロンチウムだ」と語り「太平洋の魚の生体濃縮もますます深刻になる」と話しておられたという。
◆ 私たちは主要官庁に電話で実情を聞いたが、日本の農林水産省も福島県当局も、ストロンチウム90の測定さえ不十分で防護の体制は整っていない。海の向こうの心ある科学者の声を素直に聞くべきだ(尚)
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【付録】 03.13更新
ストロンチウム90は主として骨に蓄積し、造血機能を損傷・破壊します――
取り込んだ放射性物質の蓄積される部位、、、( ̄へ ̄|||) pic.twitter.com/WRVCQ2Wnl3
— くろ (脱原発・脱被曝)命あってこそ! (@tkurokawa31) 2014, 3月 12
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