アントロポセン(人新生)=1945年7月16日、アラモゴード核実験を地質年代の新たな時代の幕開けとする仮説が、来週のダヴォス会議で提案されます。これが定説になれば、地球に対する人間の責任を明確化する一助になるはず…インディペンデント紙 http://t.co/m0pJvQMsaA
— inoue toshio 子どもを守れ! (@yuima21c) 2015, 1月 16
アントロポセン[人新世]:最初の原爆実験が人類時代の幕開け
核時代の幕開けが、人類進出「大促進」時代の始まり |
その後の一連の核実験が消すことのできない放射性降下物の刻印を地球の全域に残すと同時に、他の人間活動の「大促進」が世界規模ではじまり、それが新たな地質年代を招来したと科学者たちは語った。
アントロポセン[大気化学者パウル·クルッツェンの2000年の造語。anthropo(人間)+ cene(新しい)]――人新生[仮訳:顕生代第四紀完新世につづく最も新しい時代とする仮説]――は、まだ地質学者の国際学会で論争の渦中にあるが、これを研究するために設立された検討部会は、その幕開けを区切る特定の日付があるとすれば、1945年7月16日がそれにあたるだろうと信じている。
「あれは年代のなかでとても重要な歴史的な瞬間だったので、その日を選ぶのは現実的な決定でした」と、レスター大学の地質学者でアントロポセン概念構築の第一人者のひとり、ジャン・ザラシーヴィッツはいう。
科学者たちはこれまでにも、人新生は10,000年前のメソポタミアにおける農業の創始、または18世紀の英国における産業革命のどちらかではじまったと言えるのではないかと論じていた。
しかしながら、この二つはどちらかと言えば、地域的なできごとであり、20世紀中葉の核兵器実験は放射性核種を世界中に拡散した。これは、最初の実験こそが人間活動による消し去ることのできない痕跡が世界全体に刻印される始まりであったことを意味すると、地質年代区分の変更を管理する国際層序委員会が設置したアントロポセン検討部会の座長でもあるザラシーヴィッツ博士は語った。
「どのような地質年代指標もそうですが、これは完璧な指標ではありません。1950年代初頭に核実験が一斉に実施され、世界の放射能レベルは一気に上昇しました。だが、これは、人間主導の惑星規模の変化の証拠を一本化するための最適な方法なのかもしれません」と、ザラシーヴィッツ博士はいう。
これまでの地質年代を区切る転移、または境界は、超巨大火山の大噴火とか、6500万年前に恐竜の絶滅を促進したものなど、巨大な小惑星の衝突といった地球規模の事象が原因になった地質記録における「絶好の激変」によって刻印されていた。
核時代の幕開けはまた、科学者たちのいう「人間活動の大促進」を招来した世界規模の戦後経済拡張と同時進行していた。後者もまた、地球、その地質、その生物圏に消すことのできない刻印を残したと、ストックホルム、地球圏・生物圏国際協同研究計画のウィル・ステフェン教授は語った。
「変化の規模と速度を過剰評価するのはむつかしいです。人類は1世代のあいだに惑星規模の地質改変勢力になってしまいました」と、ステフェン教授はいう。
科学者たちは、気候変動や世界人口の拡大からミネラルや栄養素の循環まで、広範な惑星規模の「指標」を研究し、人間活動はいまや地球上の変化の主要な駆動力になっていることを究明した。
ステフェン教授はこういう――
「これらのデータの組み合わせを最初に統合したとき、重要な変化を目にすることができると期待していましたが、驚いたのは、そのタイミングでした。
「ほとんどすべてのグラフが同じパターンを示しています。最も劇的な転移が1950年から生じているのです。1950年ぐらいに大促進が開始したといえるでしょう。
「1950年以降、主要な地球システム変動が世界経済システム関連の変革に直結するようになったのを見ることができます。これは新しい現象であり、人類が世界規模で惑星に対する新たな責任を負っていることを示唆しています」
アントロポセン・レヴューAnthropocene Review誌上で公表された知見は来週、スイスのダヴォスで開催される世界経済フォーラムで紹介される。
アントロポセン仮説は、国際地質科学連合の下部組織である国際層序委員会の検討部会で採用されたので、国際的な定説になるのは間違いないようだ。ダヴォス会議は国際舞台でのお披露目の場と言ったところか。 日本語訳⇒ #原子力発電_原爆の子 http://t.co/pU1fxdcSb2
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