誰か、和訳してほしい。非常に大事な記事。福島第一原発事故の放出した放射能はチェルノブイリの5.6~8.1倍。 https://t.co/Inhfvhcf5b— しんちゃん (@shinchann2008) 2018年7月20日
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2018年4月27日
今やチェルノブイリを尻目に、フクシマは史上最悪の原発災害と公式認定
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福島第一原子力発電所の核反応炉3基のメルトダウン事故による放射能の環境放出量は1986年のチェルノブイリ破局事故によるそれを凌駕しているので、われわれはフクシマ核惨事を史上「第二に過酷」な核災害と呼ぶのをやめたほうがよい。『世界原子力産業現状報告2013年版』によれば、フクシマの大気中放出総量はチェルノブイリのそれの5.6倍ないし9.1倍になると見積もられている。同報告のフクシマの部を執筆した細川孔明教授は当時、ロンドンのチャンネル4ニュースで、「ほとんど毎日のように、新たな事態が勃発していまして、ここ数か月のうちに、あるいは数年のうちに、彼らが状況を制御できるようになることを示す兆候はありません」と語っていた。
東京電力株式会社はフクシマから900ペタ・ベクレルの放射能が放出されたと見積もっており、『TORCH報告*2016年改訂版』はチェルノブイリから110ペタ・ベクレルが放出されたと見積もっている1。(1ベクレルとは、1秒あたり1原子核壊変。「ペタ・ベクレル」は1000兆ベクレル**)
*[訳注]The
Other Report on Chernobyl. 国際原子力機関など体制派が2006年に公表した『チェルノブイリ・フォーラム報告』に反発したヨーロッパ「緑の党」の要請によりグリーンピースなどが作成した対抗報告。
**したがって、900ペタ・ベクレルは90京ベクレル。
ウクライナのチェルノブイリ4号炉は数回の爆発に見舞われ、粉々に噴き飛び、40日間にわたり燃えて、放射性物質の雲を空中高く噴きあげ――米国ミネソタ州の牛乳にセシウム137が蓄積するなど――放射性降下物を北半球全域に拡散させた2。
米国原子力規制委員会(NRC)のジェイムズ・アッセルスティーン元委員は、チェルノブイリと同等、またはより過酷な同類の核災害を予測して、1986年の連邦議会で「われわれは、今後20年以内に炉心メルトダウン事故を目撃することを予期することができ、そうなれば…チェルノブイリにおける…放出と同等、またはそれより大規模な…放射能の施設外漏出という結果になるでしょう」3と証言した。証言は25年たって、福島第一原発事故として実現した。
土壌、植生、水の汚染が日本で大規模に広がっており、チェルノブイリ事故が旧ソ連に見舞ったのと同じように、危険がおよぶ住民の全員を避難させれば、経済を崩壊させかねないほどである。この理由により、日本政府の土壌除染基準はチェルノブイリ事故後にウクライナ政府が採用した基準より遥かにゆるい。
フクシマのセシウム137放出量はチェルノブイリを上回る
テジョン広域市の韓国原子力研究所(KAERI)は2014年7月、福島第一原発・核反応炉3基メルトダウン事故はチェルノブイリ核反応炉の破局事故の2倍ないし4倍のセシウム137を放出した可能性があると報告した4。
KAERIはフクシマから環境に放出されたセシウム137の量を見積もるにあたって、セシウム137放出配分比(空中に4%、海洋に16%)にメルトダウンした反応炉3基の内部にあったウラニウム燃料に含まれていたセシウム137の蓄積量(76ないし82京ベクレル)を積算して、次のような結果を得た――
フクシマからのセシウム137の空中放出量=3京400兆ないし3京2800兆ベクレル(4% x 76京~82京Bq)。
フクシマからのセシウム137の環境放出総量=15京2000兆ないし16京4000兆ベクレル。
チェルノブイリからのセシウム137の環境放出総量=7京ないし11京ベクレル。
福島第一原発のメルトダウン炉に存在していたセシウム137の蓄積量に関して、76京ないし80京ベクレルというKAERIが採用した数値は、130京ベクレルという米国エネルギー省の放射能放出量の見積もり値よりかなり低い。韓国の研究所による放射能放出量の推測値が低すぎるということもありうる。
爆発・火災30年後のチェルノブイリで、ウォールストリート・ジャーナルが「24億5000万ドル(2725億円)の遮蔽実施計画」と名指した代物が2016年11月、ついに完工した。巨大な金属製遮蔽物が、反応炉の残骸とその崩れかけた急ごしらえのセメント墳墓の上に移動した。新造のジャイアント遮蔽物は350フィート(107メートル)の高さがあり、技術者らはそれが――遮蔽物の底で250,000年はつづく放射能災害より遥かに短い――100年間は保つという。
最初の遮蔽物もまた100年は有効とされていたが、1996年には亀裂だらけになり、崩壊の危険があった。そこで設計技師らの出番になり、遮蔽物用の遮蔽物の立案に取り掛かり、20年間の作業の果てに、チェルノブイリの煙る放射性廃棄物の怪物は新しい「錫製のシャッポ(帽子)」を与えられることになった。だが、その遮蔽物は、異常気象、旋風、腐食、放射線に起因する脆弱化に見舞われることになり、約2,500回の建て替えが必要になるだろう。
【脚注】
1. ダルース・ニュース/トリビューン&ヘラルド、1986年5月22日付け「州産牛乳の放射能値、小幅な上昇をまたもや検出」、セントポール・パイオニア・プレス&ディスパッチ、1986年5月17日付け「放射能がチェルノブイリ消防夫らを殺す」、ミネアポリス・スター・トリビューン、1986年5月17日付け「地域産牛乳に低線量放射能を検出」。
2. イアン・フェアリー、2016年3月付け「TORCH2016年版:チェルノブイリ核惨事による健康関連作用に関する独立科学評価」。
3. 米国原子力規制委員会委員、ジェイムズ・K・アッセルスティーン、1986年5月22日および7月16日付け、連邦議会下院・エネルギーおよび商業委員会・エネルギー保全および電力小委員会の聴聞会における核反応炉の安全性に関する証言、ワシントンDC政府印刷局1987年第99-177号文書。
4. Progress in Nuclear Energy, Vol.
74, July 2014, pp. 61-70; ENENews.org, Oct. 20, 2014.
【クレジット】
CounterPunch, “Move Over Chernobyl, Fukushima is Now
Officially the Worst Nuclear Power Disaster in History,” by John LaForge,
posted on April 27, 2018 at https://www.counterpunch.org/2018/04/27/move-over-chernobyl-fukushima-is-now-officially-the-worst-nuclear-power-disaster-in-history/.
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