2017年12月15日金曜日

救援連絡センター機関紙【#郡山通信】#フクシマ☢惨事「被曝地戒厳令」と「人権侵害」



国家権力による弾圧に対しては、 犠牲者の思想的信条、 政治的見解の如何を問わず、 これを救援する。

郡山通信
フクシマ核惨事
「被曝地戒厳令」と「人権侵害」

筆者のツイッターIDでオートツイート・アプリを使って、連日の午後六時頃に投稿しているツイートがある――
 フクシマの人権侵害

さて、ジュネーブで国連人権理事会が十一月一四日、日本の人権状況を審査する普遍的・定期的レビュー作業部会を開き、一六日になって、二一八項目の勧告を記載した報告書案を公表した。大手メディアはそのうち、報道の自由や従軍慰安婦問題などについては報道したようだが、福島第一原発事故にともなう人権侵害状況に触れたメディアはあったのだろうか?

翻って、ネットを検索してみれば、グリーンピースが「福島のお母さんが、 国連の舞台で日本政府の人権侵害是正を訴え」と伝えている――

「原発事故以来、私たちの人権は奪われたままだと世界に伝えたいです…日本政府や東電が原発事故の責任を認めないために、悩み苦しんでいるお母さんたちをたくさん知っています」

その「福島のお母さん」、園田ミツコさんについて、英紙ガーディアンの東京駐在員も「フクシマ核惨事・避難民が国連人権理事会で日本政府の人権侵害を証言へ」と詳細に報じている――

「今年春の住宅支援打ち切りは残酷な仕打ちでした。わたしの友だちの何人かは、意に反して、福島に帰らなければなりませんでした」

さらに香港の英字紙『南華早報』は園田さんの寄稿「フクシマ避難民は日本政府に見捨てられている」を掲載した――

「なぜ、わたしたちが放射能汚染地域で生きるために帰還しなければならないのでしょうか? 核の被災民は放射線から逃れる権利を享受できないようです」

シカゴ大学「核の時代Ⅳ」シンポジウム

世界屈指のビジネス誌フォーブスは十月三〇日付け寄稿記事「福島市のニホンザルに異変」を掲載した――

羽山伸一博士は二〇〇八年からこのかた、農産物を守るために猿の生息数を抑制する福島市の事業で殺された猿の遺骸を調査してきた。

「福島の猿には血液成分の明白な減少が認められます…白血球細胞の計数値と筋肉中の放射性セシウム濃度の相関関係が見てとれます」

ちなみに、この猿とは、福島市内で阿武隈川に合流する荒川の流域に生息するニホンザルであり、福島市が「風光明媚」を誇る荒川は国土交通省の「清流日本一」認定を受けている。

この反骨のジャーナリストによる記事の取材先は、十月二八日にシカゴ大学で開かれた「核の時代Ⅳ」シンポジウム。これは、かつてプルトニウム製造のため、同大学のフットボール場観客席の下で極秘裏に建造された実験炉CP1が、一九四二年十二月二日に「制御され、自律継続する史上初の核連鎖反応」を達成、つまり臨界に達してから七五周年の記念行事の一環だった。

ベストセラー『天皇の逝く国で』著者、ノーマ・フィールドらシンポジウム世話人たちが日本から招いたのが、日本獣医生命科学大学の羽山教授、ドキュメンタリー映画『福島・生きものの記録』シリーズの岩崎雅典監督、広島市立大学・広島平和研究所のロバート・ジェイコブス教授だった。

報道管制または情報鎖国

世界史的な大事件や大事故は、その影響がつづく限り、末永く報道されるはずだ。例えばチェルノブイリの場合、事故後三〇年以上たった今も節目ごと、あるいは何かあるごとに世界的に報道されている。だが、足元のフクシマの場合、たった七年近くの今、わが国の報道界に限って、すでに風化していないだろうか?

(井上利男。原発いらない金曜日!郡山駅前フリートーク集会・世話人。ブログ「原子力発電・原爆の子」、ツイッター<@yuima21c>)


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