2012年6月6日水曜日

【要望書】内閣総理大臣・野田佳彦様「大飯原発の再稼動をしないで下さい」

6月7日、緊急アクション「国会周辺ダイ・イン」のさい、内閣府に提出した「要望書」です――

201267
内閣総理大臣 野田佳彦 様
要望書
大飯原発の再稼動をしないで下さい
昨年311日の東日本大震災と津波をきっかけとした、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故の結果、福島県の広大な地域が高レベル放射能で汚染されてしまいました。419日、文部科学省は「福島県内の学校の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について(通知)」を福島県に示しました。それ以来、1年以上経過した現在も年間被曝基準20ミリシーベルトが県民生活のあらゆる場面に押し付けられています。これは法規に定める一般人の年間被曝基準1ミリシーベルトの実に20倍、部外者の立ち入りが禁止される放射線管理区域の設置基準の6倍強にも相当します。わたしたちが健康リスクにおびえ、不安な日々を送っているのには正当な理由があります。私たちは、今現在も、被ばくを強要される生活が続いています。
また昨年1216日、国は福島第一原発事故の「収束」を宣言しましたが、これはあまりにお粗末というより、福島県民をはじめとする国民を愚弄する宣言でした。事故現場の実態はいまだに予断を許さず、放射能の漏出も続いていて、この面でもわたしたちは日々不安を強いられているのです。
l         世界が注目する4号炉の状況は、地震・台風・竜巻などにより、どのようなことが起きるか見当もつかない危険な状況です。また、その際、ヨウ素剤の配布や避難経路などの対策の発表もありません。
l         国会の原発事故調査委員会による事故の原因究明もまだ終えず、メルトダウンした核燃料の状態さえも分からないままです。
このような中にあって、口先だけの安全宣言でつくろい、関西電力大飯原子力発電所の再稼動を急ぐのは、暴挙以外のなにものでもありません。大飯原発の安全対策は事故を起こした福島第一原発にすら劣るとも聞いています。同原発の再稼動が強行されるなら、たくさんのものを失い、今も苦しんでいる福島県民の心の傷に塩を塗るものです。
わたしたちは大飯原発の再稼動を許しません。
大飯原発の再稼動をしないで下さい。

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