2016年4月17日日曜日

@ap【外信スクープ】日本、#フクシマ☢トリチウムの海洋放出を準備 @yurikageyama



日本がフクシマのトリチウムの海洋放出を準備

影山優理 YURI KAGEYAMA
 2016412


【資料】この2016311日撮影資料写真は、福島県大熊町の福島第一核発電所。あまり議論されることのない物質を投棄すべきか、すべきでないか――これは、5年前のフクシマにおける核の破局事故の余波に取り組んでいる日本で目論まれている問題である。その物質とは、トリチウムのこと。 (Kyodo News via AP, File) JAPAN OUT, MANDATORY CREDIT

【資料】2016210日撮影資料写真。東京電力株式会社・福島第一核発電所にて、放射能汚染水貯蔵タンクの前で記録をつける防護服・マスク姿の作業員。 (Toru Hanai/Pool Photo via AP)

【資料】20111112日撮影資料写真。311日の災害のあと、初めて報道陣が津波で被災し、大破した福島第一核発電所の構内立ち入りを許されたさい、バスの窓越しに見えた4号炉建屋。(AP Photo/David Guttenfelder, Pool, File)

【資料】20111112日撮影資料写真。初めて報道陣が津波で被災し、大破した福島第一核発電所の構内立ち入りを許されたさい、バスの窓越しに見えた4号炉建屋。(AP Photo/David Guttenfelder, Pool, File)


東京発【AP通信】あまり議論されることのない物質を投棄すべきか、すべきでないか――これは、5年前のフクシマにおける核の破局事故の余波に取り組んでいる日本で目論まれている問題である。その物質とは、トリチウムのこと。

この放射性物質は、20113月、日本の北東部に襲来した巨大津波で大破した福島第一核発電所のメルトダウンした反応炉の冷却に使われてきた膨大な量の水に含有されており、それを除去するのは不可能に近い。

反応炉を低温に保つために、連日300トンの冷却水が必要であり、その水が今もたまりつづけている。その一部は海に漏れだしている。

巨大なタンクが施設の周辺に立ち並び、それがついに1,000基を数えるまでになり、そのひとつひとつが数百トンの水を抱えており、その水からセシウムとストロンチウムは除去されたが、トリチウムは除去されていない。

水からのトリチウム除去は実験室で実施されてきた。ところが、太平洋沿岸に位置するフクシマの現場で必要な規模で実施するとなれば、極めて費用がかさむ大仕事になる。科学者たちの大方はコストに引き合う事業でないと主張し、トリチウム混じりの水を海に捨てても、リスクは極めて小さいという。

造作なく廃水を太平洋に放出するようにという彼らの合唱に、日本と諸外国の多くの人たちが憂慮している。

カリフォルニア州パロアルトに拠点を置く電力研究所の原子力専門家、ローザ・ヤン氏は廃炉に関する助言を日本に提供しており、世間の不安はお呼びでないと信じている。彼女は、ことは簡単で、日本政府の職員が公衆の面前に立って、貯水タンクの水を飲んで、それが安全であると国民に実証してみせるべきだという。

だが、放射能の安全性と危険性を分ける一線はあやふやであり、子どもたちは放射線関連疾患になお一層かかりやすい。トリチウムは人体の軟部組織と器官に直行して入り込み、癌、その他の疾患のリスクを増大させる可能性がある。

米国環境保護庁のロバート・ラギラード広報官は、「いかなるトリチウム被曝であっても、健康リスクをもたらしかねません。このリスクは被爆が長引けば増大しますし、健康リスクには、癌発症率の増大も含まれています」と述べた。

同庁は、米国内の核施設から漏れて、飲用水に紛れこむトリチウムの量を極力抑えるように尽力している。

20113月災害の直後、日本の多くの人びとがパニックにとらわれ、その一部が、フクシマ立入禁止区域から何百キロも遠く離れて暮らしているにかかわらず、海外に移住するようなことさえあった。今では、不安がすっかり落ち着き、惨事の教訓が忘れ去られようとしていると一部の人たちが心配しているほどである。

トリチウムは日本で最も疎かにされている懸念材料なのかもしれない。施設の安定性を維持するために、有害な作業が数多く残っており、施設内の反応炉を解体し、膨大な規模の放射能汚染を封じ込めるためには、新しい技術が必要である。

20113月の事故からこのかた、日本の反核活動家たちの集団が成長しており、トリチウム汚染水の海中放出に反対する人は多い。彼らは、放射能がストロンチウムやセシウムより弱いとしても、トリチウムは除去されるべきであり、有益と謳われる手法であれば、その方向で改訂されるべきであると論じている。

日本の漁協組織はこの問題に対する懸念を繰り返し表明してきた。日本北東部各地の地域社会が2011年災害からの復興に向けて苦闘しているさなか、廃水放出のニュースは地場漁業を衰退させるだろう。

爆発によるガスとしてフクシマから大気中に漏出したトリチウムの量はわかっていないものの、水の形態で存在するトリチウムは、水素の同位体、すなわち放射性の水素であり、水と同様に蒸発する。

福島第一核発電所で保管されている汚染水に含まれているトリチウムの量は、3.4ペタベクレルと推計されており、これは34の後ろに014個付く、気が遠くなるような数値である。

だが、これを思考実験的に1か所に集めると、ほんの57ミリリットル、つまりだいたいエスプレッソ用カップ2杯分――汚染水総量に比べて、極微量――になる。

原子力規制庁の田中俊一委員長は、この点を目のあたりに見える形で示すため、57ミリリットルに相等する青色の液体が半分入った小瓶を記者団に掲げてみせた。

フクシマ施設の運営事業者であり、その解体を管理している東京電力は、フクシマ事故後、国民の不信感がとても高いままで推移しているので、トリチウムについて、おおむね沈黙を守り、廃水放出に関する政治決着を待っている。

東京電力関係者らは、非公式の場で、それを放出しなければならないといっているが、公の場でそう発言するわけにはいかない。

トリチウムの放出は、今年遅く、一度にではなく、段階的に実施されるようであり、田中委員長をはじめ、その放出に与する人たちは、フクシマから放出されるトリチウムのレベルは、水に含まれるトリチウムの世界許容基準よりずっと低いものになるという。

トリチウム水の放出を擁護する人たちは、トリチウムは太陽活動に由来する物質であり、世界各地の核施設から日常的に放出されるトリチウムを含む水にも由来して、すでに自然環境に存在しているという。

「トリチウムは放射能がとても弱く、プラスチック包装すら貫通しません」と、田中委員長は語った。
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【クレジット】

AP, “Japan prepares for release of tritium from Fukushima plant,” by Yuri Kageyama, posted on April 13, 2016 at;

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