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放射性廃棄物の「街」
フクシマ除染で1070万袋の1トン容量フレコン
TOPICS: Fukushima Matt Agorist
2016年3月27日
マット・アゴリスト Matt Agorist
3月11日の金曜日は、フクシマ核惨事の5周年にあたっていた。2011年のあの運命の日からこのかた、日本政府と米国はこの破局的なできごとが長期にわたっておよぼす影響を否定しつづけてきた。
2011年以来、人間が入って生き残れない施設内の高線量放射線区域に侵入できる遠隔操作ロボットの資金など、廃炉事業のために推定210億ドル(2兆3500億円)が投入されてきた。
しかしながら、福島第一の苛酷に損傷している核反応炉と廃棄物処理建屋に潜む危険のため、少なくとも5体のロボットが失われたことが、今、判明している。
ドキュメンタリー映画監督、ジェフリー・ジョーサン氏(Jeffrey Jousan)は、日本の当局者たちは地元の住民に「なにも起こらなかった」と考えさせようとしているとRT(ロシア・ツデー)に語った。
1990年以来、日本で暮らし、仕事をしてきた米国人映画監督・プロデューサーであるジョーサン氏は、次のようにいう――
「政府は連日、2011年災害の結果、亡くなった人びとの数を新聞紙上で公表しています。(福島県以外の各県の場合)死亡者数はそれぞれ300ないし400人程度ですが、福島県の場合、8,000人を超えています。
「これがフクシマの状況を極めて如実に物語っています。津波に被災する人、家を失い、家族を失う人は、だれでも苦しい思いをします。だが(フクシマの場合)、家に戻ることができず、働くことができず、人びとが福島産の食品を買おうとしませんので、農業者は農業をつづけることができません。それが人びとを苦しめており、そのため、さらに人びとが亡くなっているのです」
福島県、総務省、東京電力株式会社、原子力規制庁、電気事業連合会、ウッズホール海洋研究所が示している、災害にまつわる数は、圧倒的である――
- 164,865:災害後、自宅から逃げた福島県民の人数。
- 97,320:未帰還者の人数。
- 49:除染が完了した福島県内の自治体数
- 45:除染が未完了の福島県内の自治体数
- 30:災害前、総発電量に占める核発電量の比率、パーセント。
- 1.7:災害後、総発電量に占める核発電量の比率、パーセント。
- 3:現在の操業可能反応炉43基のうち、発電中の反応炉の数。
- 54:災害前、安全審査に合格していた反応炉の基数。
- 53:毎日新聞が3月5日から6日にかけて実施した世論調査の回答者1,017人の日本国民のうち、核反応炉の再稼働に反対と答えた人の割合、パーセント。
- 30:再稼働に賛成の割合、パーセント。残りの17パーセントは「どちらとも言えない」と回答。
- 760,000:目下、福島第一核発電所で保管されている汚染水の量、トン。
- 1,000:発電所で処理後の放射能汚染水を保管しているタンクの基数。
- 7,000:発電所で廃炉作業に従事する労働者の人数。
- 26,000:発電所外で除染作業に従事する労働者の人数。
- 200:2015年における発電所直近の海域における海水1立法メートルあたりの放射性セシウムのベクレル数。
- 5000万:2011年における同海域の海水1立法メートルあたりの放射性セシウムのベクレル数。
- 7,400:米国環境保護庁が定める飲用水の1立法メーターあたりベクレル数の許容限度値。
だが、おそらく、これら統計数字をはるかに超えて、最も衝撃的なことは、廃棄物が海岸に正しく隣接してWall-E[CG映画『ウォーリー』]流儀で仮置きされているという事実だろう。この核発電所の破綻を示して視覚に訴える光景は、衝撃である。
富岡町の仮置き場には、発電所外の除染作業で集められた、瓦礫、その他の放射性廃棄物を詰めこんだ1トン容量フレコンの1070万袋が積まれ、並べられている。
昨年のこと、一機のドローンが拡張してやまない「廃棄物の街」の上空を飛んだ。このビデオを観た今となっては、政府が「なにも心配することはない」と主張していることの笑止千万ぶりを思いしる。
Matt
Agorist
【クレジット】
Activist
Post, ‘“City” Of Waste: Fukushima Cleanup Now Up
To 10.7 Million 1-Ton Bags Of Radioactive Waste,’ by Matt Agorist, posted on
March 27, 2016 at;
【フクシマ5周年シリーズ】
【付録】
— inoue toshio 子どもを守れ! (@yuima21c) 2016年4月3日
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