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【目次】
【目次】
はじめに ①
序文 ②
2. 照射によって生じる病変 ④
4. チェルノブイリ事故の医学的影響に関する研究調査の概要 ⑥
免疫系 ⑥´
妊娠女性―胎児―子供間の関係 ⑦
細胞遺伝学的影響および突然変異 ⑧
甲状腺 ⑨
中枢神経系および精神発達 ⑩
特定の代謝異常に特有の特徴 ⑪
骨系 ⑫
検査は3グループの子どもに実施された ⑬
免疫系 ⑥´
妊娠女性―胎児―子供間の関係 ⑦
細胞遺伝学的影響および突然変異 ⑧
甲状腺 ⑨
中枢神経系および精神発達 ⑩
特定の代謝異常に特有の特徴 ⑪
骨系 ⑫
検査は3グループの子どもに実施された ⑬
5. 国際放射線防護委員会、国際原子力機関、チェルノブイリ・フォーラムをはじめとするチェルノブイリの健康影響を評価する国際機関の政策に対する反応 ⑭
医学的リハビリテーション・プログラム ⑮
医学的リハビリテーション・プログラム ⑮
結論 ⑯
(注:赤字は、閲覧中の頁を示す)*********************************************************
5.国際放射線防護委員会、国際原子力機関、チェルノブイリ・フォーラムをはじめとするチェルノブイリの健康影響を評価する国際機関の政策に対する反応
2003年、国際原子力機関(IAEA)の指揮のもとで、国際的な「チェルノブイリ・フォーラム」が創設された。このフォーラムは、IAEA、世界保健機構(WHO)、国連の各部局の専門家や、ウクライナ、ベラルーシおよびロシア連邦政府の各代表で構成されたものである。この組織が担当していたのは、チェルノブイリ原発事故の因果関係に関する明確な科学的合意に至らせるという任務のほか、このような合意に何とか達するための活動内容をさらに向上させるという目的で、さまざまな未解決の問題に対する回答を収集するという任務であった。IAEAが、いくつかの選定された学術誌のみに収載されている学術論文を検討するようフォーラムに要求していたため、この合意に関する材料を収集する際は、各専門家はきわめて少ない情報に頼っていたということに留意することが重要である。その結果、ロンドン、ウィーン、ワシントンおよびトロントで2005年9月の5日から7日にかけて、前記「チェルノブイリ・フォーラム」が作成した「歴史的に重要な」報告書、「チェルノブイリが招いた重大な結果一医学的影響、生態学的影響および社会経済学的影響」が世間に公開された。
この報告書には、IAEAとその「専門家」が、何ひとつ実証を行わないまま、次の結論を下していた。
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小児期の白血病の増大は、チェルノブイリ事故によるものではない。
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悪性腫瘍の発症数が今後著しく増大することはない。
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事故処理作業者および汚染地域の居住者にみる腫瘍学的疾患の発症率と全死亡率は、他の地域集団の類似指標を上回っていない。(チェルノブイリ事故から20年目を、多くの放射線誘発癌の潜伏期間終了としているのであれば、この結論のタイミングには注目しておく必要がある。)
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心血管疾患と放射線曝露量の増大との間に何らかの関係があることを示す証拠はない。
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人間、動物、植物の遺伝的健康にはいかなる障害も認められていない。
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事故にかかわった事故処理作業者に生じたのは免疫学的疾患のみである。
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放射線曝露が、子供の健康に何ら直接的な影響を及ぼしていない。
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1992~2000年に、放射性降下物による影響を受けた全3力国(ウクライナ、ベラルーシおよびロシア)において記録された甲状腺癌は、4000例であった。(実際は、この期間中、甲状腺癌の手術を受けた子供の人数は、ウクライナだけでも3000例を上回っていた。)
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事故による最も重大な健康問題は、集団の心理学的健康に及ぼされる影響である。
あいにく、国際原子力機関およびチェルノブイリ・フォーラムが出した結論は、実態に相当するものでない。本書の概要に集められたデータは、範囲は小さくとも、「チェルノブイリ・フォーラム」の専門家の楽観と完全に矛盾するものとなっている。フォーラムは国際社会を誤った楽観視に浸らせようとしているため、フォーラムの取っている立場は、チェルノブイリ災害による悪彫響を受けた集団の保護に関するさまざまな予防策の価値または妥当性を否定しているかぎり、公衆衛生を脅かすおそれがある。
フォーラムはさらに、放射線による健康影響や、放射線による疾患を予防、治療し得る手段に関する調査に、素晴らしい貢献をした多くの國家の科学者による貴重な鯛査研究の結果を全面的に無視している。
国際社会には、核エネルギーの開発とともに、透明性および信頼性の高い放射線防護システムが生まれることを期待する権利がある。チェルノブイリの放射性降下物により悪影響を受けた多くの国家によって、そのような防護システムが根本的に損なわれているという事実が証明されている。
表5.欧州放射線リスク委員会が、以下に示す国際放射線防護委員会(ICRP)モデルの不備の指標となると考えている研究
研究
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結果
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DNAのミニサテライトの突然変異
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チェルノブイリ事故後に生まれた子供の突然変異の増大率が、チェルノブイリ事故前に生まれた子供の7倍であったことがわかった。
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乳児の白血病
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子宮内で放射線に曝露した子供の白血病の頻度が増大すること自体が、5ヵ国において、白血病リスク因子がみられるのは、内部照射が100~2000倍となる場合であるというICRPの誤りを明らかにするものである。
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チェルノブイリ・フォーラムの反対派のうち、最も断固たる姿勢を取っているのが欧州放射線リスク委員会である(注19)。この委員会の科学専門家らは現在、国際原子力機関などの機関が導入した放射線リスクのモデルは、実際のリスクと影響を予測するのには不十分であることを示す証拠が十分に蓄積していると考えている(表5)。
MKRZにより実施された放射線の影響の評価と、疾患リスクの算出は、広島および長崎の爆撃から得られたデータに基づいて行われた。しかし、この爆弾の爆発には、チェルノブイリとは別の穐類の放射物が含まれており、主に外部から直接大量に受けるものであった。さらに、この原爆に関するデータは、最初から偽造され、不完全なものであった。甲状腺癌や乳癌のみならず、リンパ腫や白血病の疾患間の標準関係(SIR)のモデルがほかにもあるが、観察結果と一致したものではない(表6、7および8)。
ウクライナの乳癌発症率は地域によって変動することから、SIRの指標は2種類の標準値に基づいて算出している(地域は1980~1992年*、全国は1990~1996年**)。
表6.チェルノブイリ核災害の影響を受けたさまざまなリスクグループにみる、甲状腺癌の標準化された疾患発症率
表7. チェルノブイリ原子力災害による彫響を受けたさまざまな女性集団の乳癌の標準疾患登録(SIR)
(上段)汚染区域の居住者
(中段)事故処理作業者
(下段)30km区城からの避難者*
(中段)事故処理作業者
(下段)30km区城からの避難者*
上から順に、白血病およびリンパ腫、リンパ肉腫および細網肉腫、ホジキン病(リンパ肉芽腫症)、複数の骨髄腫および免疫増殖性新生物、リンパ性白血病、骨髄性白血病、その他の白血病
明らかに、予想されていた症例数と、実際に観察された症例数との不一致は、チェルノブイリの影響は小さくなるどころか、さらに強くなり、予想も予測もしなかった影響を及ぼしてきており、依然として及ぼし続けていることを示すものであった。チェルノブイリの教訓を取り入れ、予測値が高まった放射線リスクの新たな現実モデルを開発するための包括的でひたむきな努力を行うことが不可欠である。
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はじめに ①
序文 ②
2. 照射によって生じる病変 ④
4. チェルノブイリ事故の医学的影響に関する研究調査の概要 ⑥
免疫系 ⑥´
妊娠女性―胎児―子供間の関係 ⑦
細胞遺伝学的影響および突然変異 ⑧
甲状腺 ⑨
中枢神経系および精神発達 ⑩
特定の代謝異常に特有の特徴 ⑪
骨系 ⑫
検査は3グループの子どもに実施された ⑬
免疫系 ⑥´
妊娠女性―胎児―子供間の関係 ⑦
細胞遺伝学的影響および突然変異 ⑧
甲状腺 ⑨
中枢神経系および精神発達 ⑩
特定の代謝異常に特有の特徴 ⑪
骨系 ⑫
検査は3グループの子どもに実施された ⑬
5. 国際放射線防護委員会、国際原子力機関、チェルノブイリ・フォーラムをはじめとするチェルノブイリの健康影響を評価する国際機関の政策に対する反応 ⑭
医学的リハビリテーション・プログラム ⑮
医学的リハビリテーション・プログラム ⑮
結論 ⑯
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