世界核業界メディア「#世界原子力ニュース」が伝える…— inoue toshio 子どもを守れ! (@yuima21c) 2016年3月13日
「高浜3、4号機の運転差し止め採決」
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高浜原発に運転差し止め命令
2016年3月9日
地方裁判所が本日、福井県の関西電力株式会社・高浜核発電所3号機および4号機の運転を差し止める仮処分を言い渡した。4号機は目下、操業されておらず、明日、3号機は運転を停止されると関西電力は伝えた。
県土の一部が高浜原発30キロ圏にかかる滋賀県の住民29人は2015年1月下旬、高浜3、4号機の運転差し止めを大津地方裁判所に申し立てていた。その後、4度の審理がおこなわれた。日本の核規制当局は当該機が改訂された安全基準に合格しているというものの、山本善彦裁判長は本日、機器の安全が保証されていないと裁定し、運転差し止め仮処分を決定した。
関西電力はコメント[プレスリリース]を公表し、申立てがなされて以来、「申立ての却下を求めるとともに、審査会合の中でご説明してきた内容も含め、発電所の安全性が確保されていることについて、科学的・技術的かつ専門的知見に基づき具体的に主張・立証してまいりました」と述べた。同社はまた、「本決定については、当社の主張を裁判所に理解いただけず、極めて遺憾であると考えており、到底承服できるものではありません」と付け加えた。
関西電力は、「決定文の詳細を確認のうえ」、速やかに不服申立ての手続きを開始するという。同社は、「早期に仮処分命令を取り消していただくよう、高浜発電所3、4号機の安全性の主張・立証に全力を尽くしてまいります」と表明した。
高浜3号機と4号機は、それぞれ2012年2月と2011年7月に定期点検のために送電を停止していた。両機は日本国内の他のすべての反応炉と同じく、福島第一発電所における2011年3月の事故を受けて、2013年7月に導入された新安全基準に合格すると決定されるまで発電を停止したままにされていた。
関西電力は2013年7月、両反応炉の再稼働許可を取得するのに必要な合同申請書を原子力規制庁(NRA)に提出していた。認可には、反応炉装置の改変、施設を強化するための工事計画、発電炉の安全操業計画が含まれていた。
NRAは2015年2月、両機の設備改修認可を関西電力に与えた。この認可――すなわち、反応炉2基、そして施設全体が操業しても安全であるとNRAが考えたことを示すお墨付き――は、使用許可手続きの主要部分の大方が完了したことを意味していた。関西電力の3号機工事計画の認可は8月に交付され、4号機のそれは、同社の高浜原発安全操業計画の認可と併せて、10月に交付された。
高浜3号機はNRAによる起動前検査を受けて、1月29日に再起動した。4号機は2月26日に再起動したが、2月29日、「主変圧器・発電機の内部故障」が発生したために自動停止しており、それ以来、発電していない。その後、関西電力はその停止の原因を調査してきた。
関西電力は裁判所の決定に従い、高浜3号機と停止すると明言した。同機の停止作業を10日午前10:00ごろに開始し、午後10:00には停止できるだろうという。
「仮処分命令が取り消され、高浜3号機および4号機の運転が再開されるのがいつになるか、わかりませんので、この操業に対する仮処分の影響を現時点で推し量ることはできません」と、関西電力はいう。
(調査・執筆:世界原子力ニュース)
【クレジット】
World Nuclear News, “Injunction
halts operation of Takahama units,” posted on 9 March 2016 at; http://www.world-nuclear-news.org/RS-Injunction-halts-operation-of-Takahama-units-0903165.html.
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