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ニューヨーク市の核発電所はハドソン川に「制御不能な放射能汚染水の流れ」を漏らしている
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レイシー・クーク Lacy Cooke
ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は先日、ハドソン河畔のインディアン・ポイント核発電所が放射性物質を漏出しており、それが地下水系に流れ込んでいると報告したのを受けて、綿密な調査を要求した。現地の地下水系から新たに採取された試料によって、汚染レベルが前回採取の試料より80パーセント上昇していると認められたいま、有識者たちが、この漏出汚染水が拡散しており、「災害が発生するのを待っている状態」にいたっていると主張し、同発電所の完全閉鎖を要求する事態になっている。インディアン・ポイント核発電所はニューヨーク市から北方、ほんの40キロに位置しており、2300万人あまりの居住人口を擁するニューヨーク大都市圏に欠かせない電力供給源になっている。
インディアン・ポイントはニューヨーク市の上流に立地しており、監視団体 Riverkeeper[河川保全グループ]によれば、地域全体の脅威になっているという。Riverkeeperのポール・ギャレイ代表は、「災害の発生を待っている事態であり、閉鎖されるべきです」とCBSニュースに語った。インディアン・ポイントは40年間ばかり操業しており、ニューヨーク州ウエストチェスター郡とニューヨーク州の電力需要の約25パーセントをまかなっている。このエンタージ社所有の発電所は、放射性物質であるトリチウムを漏出している。インディアン・ポイント構内の井戸40本のうち、3本で放射性物質が増加しており、そのうち1本で65,000パーセントの増加が認められた。エンタージ社は、地下水が同社所有地内にあるので、この漏出によって、地域住民に被害がおよぶことはないという。インディアン・ポイントの元免許審査官であり、公認健康物理学者、ジョン・J・ケリー氏は、トリチウムは水素の派生物であり、自然に存在するという。「これは、環境の問題というより、規制の問題です」と、ケリー氏は語った。
だが、この発電所の問題は、今回が初めてではない。この1年間、停電、火災、警報異常に祟られてきたのである。クオモ知事は、「インディアン・ポイントにおける、この最近の異常事態は容認できるものではなく、漏出の範囲、推測される期間、原因、環境と公衆衛生に対してありうる影響を究明するため、わたしは州環境保全部のバジル・セゴス執行部長および保健部のハワード・ザッカー部長に対し、この事故を完全に調査し、原子力規制委員会と共同で対処するなど、あらゆる可能な措置を講ずるように指示しました」と公式談話で述べた。
「エンタージ社のインディアン・ポイント核施設は40年余りにわたり、ハドソン川河口域の沿岸資源に害を与えてきました……ニューヨーク州は、4か所の営利核施設を抱えています。立地が適切であり、安全に機能するなら、これらの施設は重要な電力供給源とみなせるでしょう……しかしながら、当部局としては、インディアン・ポイントに関して、その立地、ならびに操業実績の理由により、他の施設と同一視することができません」と、シーザー・ペラレス州務長官は語った。
インディアン・ポイントは過去にも漏出を起こした前歴があり、調査は今後の運転継続の可否に影響するかもしれない。
Via NY
Daily News, CBS
News, EcoWatch
Images via Shutterstock
1, 2, Wikipedia 1, 2, Tony Fischer and Doc Searls
【クレジット】
Inhabitat.com, “New York City’s nuclear power plant leaking
‘uncontrollable radioactive flow’ into Hudson River,” by Lacy Cooke, posted on February
29, 2016 at;
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2016年2月8日月曜日
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