2016年5月25日水曜日

ABCニュース外信特番"Into the Zone"(付録:☢#フクシマ5周年☢シリーズ記事リスト)






放送日: 2016/05/24
リポーター: マーク・ウィラシー Mark Willacy


まるで日本の田舎の絵葉書のような光景である……緑豊かな森林、滝、泡立つ急流、淡紅の桜が通りを彩る、典雅な村。

だが、この場にはグロテスクななにかが漂う。暮らしの音や笑い声でにぎやかだった家々が雑草や蔓草に呑み込まれている。屋内はクモの巣とホコリで息詰まるようだ。

これは、フクシマの農村地帯。核メルトダウンから5年後のいま、放射能が充満したままであり、実質的に無人のまま。

「最初はもう、とんでもなく寂しかったけど、いまは慣れて、そんなことは全然ない」――松村直登さんは、置き去りにされた動物たちの世話をするために居残った農民であり、日本一汚染された人物と言われている。

破壊されたフクシマ核発電所は対照的に、さまざまな作業でごった返している。約6,500人の勇敢な作業員らが放射能を閉じ込めようと苦闘しているが、マーク・ウィラシー元日本特派員が伝えるように、とても勝ち戦とはいえない。

ウィラシー記者は、2011年の津波と核惨事の二重災害のあと、初めて現場に入ったジャーナリストの一人であり、それ以来、この災害について縦横無尽に報道してきた。彼はいま、東京電力の厚意により、施設ツアに招かれた。

「なにが起こっているのだ? 彼らはこれ以上進もうとしない」――東電ガイドを伴ったウィラシー記者は、放射線測定器のレベルが急上昇したのを見て、こういう。

ウィラシー記者が見たものは、まことに不吉である。

何百トンもの溶融核燃料の危険を除去し、回収する仕事は、当初に考えられていたより遥かに困難であるとわかった。現場を修復するのに要する費用、そして時間も――つまり、完全に修復できるとしても――やはり同じように膨大になる。

「マニュアルはありません――なりゆき任せで仕事を進めています」――米国原子力委員会の元委員長、グレゴリー・ヤツコ氏。

マーク・ウィラシー記者は、危機勃発当時の日本国首相、菅直人氏に面接する。菅氏は――グレゴリー・ヤツコ氏と同様――反核派の理念に宗旨変えしており、浄化事業の成否について懐疑的である。

「日本の半分ぐらい、あるいは日本全部が壊滅する――そういう危険がありました。ある意味では、そういう瀬戸際まで来た事故でした」――菅直人氏。

【クレジット】

ABC Foreign Correspondent, “Into the Zone,” posted at;

【追記】

524日に放映されたABC外信ニュース特集“Into the Zone”本編のビデオ(29:10)が次のリンクで配信されています――
http://www.abc.net.au/foreign/content/2015/s4468353.htm.
【フクシマ5周年シリーズ】

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