2015/03/10
に公開
フクシマ第一核惨事から4年、新発売の栄養ドリンク、福島ウォーターが日本の飲料市場を席巻し、すべての年代層のカルト的な商品になった。ドリンクそのものが不誠実なマーケッティング戦略に乗って、「エネルギー水」――人工添加物入りの天然ミネラル・ウォーター――と謳っている。日本の飲料会社のいたずらっぽい広告芸にすぎないのだろうか? それとも世界で最もバカげた製品なのだろうか?
Credits:
福島ウォーター
Fukushima Water
Copyright
2015 Film Academy Baden-Württemberg
出演 Tomas
Spencer, Yuki Iwamoto, Lieko Schulze
協賛出演 Jasmin
Q., Kansei Hara
監督 Florian
Tscharf
制作 Astrid
Schäfer & Marc Donaubauer
立案・キャンペーン Kenzi
Benabdallah & Stefan Wittemann
脚本 Robin
Liebetrau & Florian Tscharf
撮影監督 Jonas
Schneider
編集 David
Kuruc
音楽 Andreas
Pfeiffer & Alexander David
音響 Marvin
H. Keil & Tobias Adam
大道具 Kristina
Kozlova
芸術監督 Shoko
Hara
Postproduction
TVC: DONDON Berlin
Full credits: https://vimeo.com/121992489
Full credits: https://vimeo.com/121992489
トランスクリプト
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やあ、イアム・ゴティエです。わたしは日本に来て、次に来る大ブームのうわさを追っています。ここ日本では、文字どおり市場に溢れている栄養ドリンクがあります。その人気たるや、これまでの1年間、なぜか爆発的です。この売れ筋商品がなぜ人気を得たのか、世界的にヒットして、明日の必携品になるのか、探るためにやってきました。
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2011年3月11日、日本の福島第一原子力発電所の核反応炉3基でメルトダウン事故が発生し、2400平方キロを超える土地が汚染されました。
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浄化作業に何十年もかかるでしょう。コストはざっと2800億ドルになるだろうと見積もられています。
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これほどの破局的惨事にしては、日本はかなり平穏です。
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日本文化の重要性は面目を失わず、力強いビジネス・センスと結びついて、新製品「福島ウォーター」を生み出しました。
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このドリンクはソーシャル・メディアで大いに注目され、物議をかもす品名だからだけというわけではなく、たちまちカルト的な商品になりました。
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日本の飲料会社が打ち出した、いたずらっぽい広告は世界一バカバカしい製品というものでした。
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「福島ウォーターは機能性食品の分野で最も革命的な製品です。わが社は単に栄養ドリンクを代表する商品ではなく、まったく新しいタイプの栄養ドリンクを開発したいと思いました。福島ウォーターは、タウリンやカフェインを添付した他のどのようなドリンクよりも効用があります」
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福島ウォーターの効能書きは、他のどのドリンク類に比べても最大30パーセント強い効能があると謳っています。人体に効用のある補助的な栄養物は、日本で機能性食品と呼ばれています。
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「あのマグネシウムやカルシウムなどのミネラルに加えて、さらにある種の濃縮添加物を含んだ飲料水です」
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添加物の製造工程は、この複合装置で処理されています。企業は狙い目の物質であるセシウム137の研究開発に3年間かけました。批判的な人たちは、会社の添加成分表示が不正確であり、何倍も多く添加しているといっています。
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セシウム137
セシウム137は福島ウォーターのエネルギー源です。
少量であれば人体にまったく無害です。
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「セシウムの濃度は非常に低くなっているため、過剰摂取はまず考えられません。われわれは短期間ながら、試験をおこなった結果、非常にいい結果を出すことができ、この度めでたく市場投入ができる運びとなりました」
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ドリンクが瓶詰めされ、封印され、ラベル貼りされ、梱包されておりますが、騒音がすごいもので、聴きとることができませんでした。1日あたりの製造能力は、どれくらいになりますか?
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「この最先端装置は、日産約300,000リットルの福島ウォーター製造能力を備えています」
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1日あたり300,000リットルとは、将来に向けた会社の野心を雄弁に語っているようです。
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「ここ日本で、わが社は極めて好調のうちに製品の市場投入を果たしました。カナダ市場への試験参入も成功裏に推移しています。わが社の特命チームが世界展開を立案しています」
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批判勢力の懸念をものともせず、会社のマーケッティング計画は世界を手中に収めようとしています。
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そして、国際広告キャンペーンがすでに次の時代の究極的なエネルギー源を提案しています。
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終わりにあたって、問うべきことがあります。福島ウォーターは。事実の歪曲にもかかわらず、世界飲料市場のビッグ・ヒットになるのでしょうか?
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2015年5月21日木曜日
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