2016年9月7日水曜日

英紙インディペンデント【#セラフィールド】プルトニウムとウラニウムの含有液、プラスチックボトルで保管






BBC検証番組“パノラマ”でセラフィールドの内部告発者が核事故の恐れを暴露
プルトニウムとウラニウムを含む液体が何千本ものプラスチックボトルで長年にわたり保管されていることが検証で判明

サミュエル・オスボーン Samuel Osborne @SamuelOsborne93 
201696

セラフィールド工場は英国で最初の核施設であり、1940年代と50年代に遡る。(Getty) Getty

英国で最悪に危険な核廃棄物処分施設で相次いで安全上の懸念が暴露され、核事故の恐れを招いている。

BBCパノラマ検証番組によって、カンブリア県のセラフィールド施設で、放射性物質、プルトニウムとウラニウムが劣化しているプラスチックボトルで保管されていることが判明した。

また、施設の各部署は日頃から安全に運営するには少なすぎる職員しか抱えていない。カンブリアの現地は安全であり、近年、相当な投資がなされて改善しているとセラフィールドは主張している。

施設の状態を不安視している元経営幹部は、最大の恐れは核廃棄物サイロまたは再処理工場の火災であるとパノラマ取材班に語った。

20127月から20137月の間に、施設の各部署に勤務中の作業員数が過小であったケースが97件あった。(Getty images)

「火事になれば、放射性廃棄物のプルームが発生し、西ヨーロッパを横断して流れかねません」と、元経営幹部は番組で語った。

彼はまた、セラフィールドは英国の核廃棄物のほぼ全部を再処理しているが、その各部署は最低限の安全レベルを確保するに足る当番職員が不足していることが多いともいった。

最低限要員レベルは作業班ごとでも工場群全体でも設定されており、部署ごとに様々に異なっている。60人が配属されている再処理工場では、最低限安全要員レベルは作業員数がほんの6名である。

セラフィールド自体の文書には、「最低限安全要員配置レベルに達しない逸脱は許容されない」と記されている。

しかしながら、パノラマ取材班が入手した資料によると、20127月から20137月の間に、施設の各部署に勤務中の作業員数が過小であったケースが97件あった。

公共会計委員会の委員長を務めるメグ・ヒラー下院議員は、「まるで信じられません。何事であれ、安全要員配置レベルに達しないで作業をするとは、ほんとうに信頼を裏切っています。弁解の余地はありません」とBBCに語った。

パノラマ取材班はまた、セラフィールドで放射性物質が保管されている方法についても懸念の声をあげた。

パノラマ取材班は、プルトニウムとウラニウムを含む液体が何千本ものプラスチックボトルで長年にわたり保管されているのを突き止めた。ボトルは暫定保管だけを意図したものであり、一部は劣化していた。

セラフィールドはプラスチックボトル保管の解消に努めてはいるが、いまだにプルトニウムとウラニウムを含むボトルが2000本以上も施設内に残っているとBBCは伝えた。

セラフィールド株式会社および原子力廃止措置機関の広報担当は、次のように述べる――

「残念ながら、当方はまだ番組を視聴させていただいていません。したがって、今夜、番組が放送されるのに先立って、具体的な項目について、憶測したりコメントしたりするのは不適当です。

「安全は当方の一番の優先事項であり、セラフィールドは安全です。当方は、世界屈指に規制の厳しい産業にあって、正しい操業を遂行しておりますし、現在の安全実績は優秀であり、改善もされております。当方の職員らは毎日24時間働いており、今日も明日も、将来においても、施設が安全であることを保証しております」


【クレジット】

The Independent, “Sellafield: Nuclear accident fears exposed by whistleblower in Panorama investigation,” by Samuel Osborne, posted on September 6, 2016 at;

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