ネヴァダ州マーキュリー近くで2018年7月14日、ユッカ・マウンテンの南関門からトンネルに入る議会視察団。Chase Stevens Las Vegas Review-Journal @csstevensphoto
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ゲイリー・マーティン/ラスヴェガス・レヴュージャーナル
Gary Martin / Las Vegas Review-Journal
2018年9月12日
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【ワシントンDC発】ユッカ・マウンテンを核廃棄物の恒久保管場として使えと強硬に主張する議員が9月12日、弱みのあるディーン・ヘラー上院議員(共和党/ネヴァダ州)を守ろうとする政治的打算によって、国家エネルギー重点方針が歪められていると責めたてた。
ヘラーは再選の見込みが厳しく、銀の州*に核廃棄物保管場を建設する提案の復活に資金手当しようとする議会の努力に対する「妨害」を自分の手柄であると喜んで認めた。
*[訳注]the
Silver State=ネヴァダ州の公式ニックネーム。
ヘラーは、「わたしは、自分たちが産出した核廃棄物を自分たちの裏庭からわたしたちの所に移したがっている諸州によって、ネヴァダが踏みにじられるようなことを許しません」と発言した。
ジョン・シムカス下院議員(共和党/イリノイ州)は、ユッカ・マウンテン計画は議会で承認されたが、上院の協議で最終歳出法案から外されており、ポウル・ライアン下院議長は計画の法制化と正式認可に必要な資金手当のために戦いもしなかったと語った。
ライアンの女性広報官はコメントを求められても、即座に応えなかった。
シムカスは、下院エネルギー・商業委員会、環境小委員会の委員長であり、核廃棄物政策はまたもやネヴァダ州選出上院議員の懸念のせいで却下されたと声明で述べた。
ハリー・レイド前上院議員(民主党/ネヴァダ州)は、長年にわたって首尾よくユッカ・マウンテン開発を阻止していた。
ヘラーは、2016年の大統領選挙でヒラリー・クリントンが勝利した州において、11月の選挙で再選を狙う唯一の共和党上院議員であり、「合衆国上院でわたしの指導力が欠ければ、ユッカ・マウンテン計画にゴーサインが出ることになるでしょう」と述べた。
ジャッキー・ローゼン下院議員(民主党/ネヴァダ州)はヘラーに挑戦しているが、ユッカ・マウンテン開発に反対している。ブリアン・サンドヴァル知事とネヴァダ州議会代表団も同じく反対している。ネヴァダ州の農業地帯の諸郡は、事業に関する連邦政策の継続を望んでいる。
シムカスは、認可に対する資金手当を合法化し、ユッカ・マウンテン保管核廃棄物の増量を認める法案を起草しており、資金配分が妥協案から大幅に削り落とされ、10月1日にはじまる2019年度における事業が実質的に葬り去られるにおよんで激怒した。
シムカスは、「われわれが今後10年間の猶予を与えられていたはずなのに、たったひとりの上院議員の短期的な政治的打算が長期的な超党派政策優先事項に打ち勝ってしまった」と声明で述べた。
ドナルド・トランプ大統領は、ユッカ・マウンテン計画の免許手続き再開に資金を手当することを目指してきており、そして議会は、次年度予算で2億6800万ドル[300億円]の歳出を認めると圧倒的な票差で採決していた。
シムカスは、新議員と下院歳出委員会の新委員長を迎える次期連邦議会で戦いを継続すると断言した。
シムカスは、「われわれなりの仕事をして、政策を駆け引きに優先する機会がまたありますよ」といった。
サンドヴァル知事は先月、ユッカ・マウンテンの開発に向けた議会の圧力がまたあると予想しており、来年になる前にワシントン政局の機先を制するようにと州政府幹部に指示したと語った。
連邦議会は1987年、ユッカ・マウンテンを核廃棄物の国家保管施設の受け入れ地に指定した。政治の場での反対派が同施設の供用開始を妨げてきた。
シムカス下院議員は、この戦いの真の敗者は「全米50州の納税者」であり、とりわけ廃棄物が暫定的に保管されている原子力発電所が存在する39州の納税者であると述べた。
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【クレジット】
Las Vegas Review-Journal, “Congressman:
Political considerations derailing Yucca Mountain,” by Gary Martin, posted on September
12, 2018 at https://www.reviewjournal.com/news/politics-and-government/nevada/congressman-political-considerations-derailing-yucca-mountain/.
【関連記事】
2016年11月22日火曜日
アンドリュー・ブロワーズは、核廃棄物の取り扱い方法に関する長期的な問題は、なにひとつ解決していないと書く。それなのに、諸国政府と核産業は深層地下処分場に「埋めて忘れる」政策を、とうてい是認できないのに売り物にしており、これでは現代の核エネルギーおよび核兵器の有毒遺産の重荷を測りしれない将来の世代に押しつけるだけである。
Cartoon: Katauskes via Greens MPs on Flickr (CC BY-NC-ND)
2016年1月18日月曜日
スタンドフォード報告、2016年1月15日付け
アメリカの核兵器を設計する研究所で発生する放射性物質は、やがて地中に埋設され、少なくとも10,000年間は人間環境から隔離しなければならなくなる。だが、3名のスタンフォード大学有識者によれば、このプロジェクトの安全性解析は、プルトニウム廃棄量の大幅な増大を見越した新戦略を反映するように改定する必要があるという。
――ダン・ストーバー
2015年9月17日木曜日
ラスヴェガス【AP通信】 数十年間にわたり核実験が実施されていた現場の近くの砂漠で提案されている国営核廃棄物処分場によって、地下水が放射能で汚染される可能性をめぐる論争が9月15日、ネヴァダで再開された。
[注]元記事がすでに削除されたので、リンク付けされていた画像が残念ながら消失。
2014年11月19日水曜日
ユッカ・マウンテンの神話を語るには、手始めに料金のことから語ってもよいだろう。1983年のこと、キロワットあたり1セントの10分の1という、ごく少額の料金がアメリカの電気料金請求書に記載されはじめた。このお金は、原子力時代の巨大な墓に転換中だったネヴァダ核実験場の外れにある大地の小皺(こじわ)、ユッカ・マウンテンにご用立てするものだった。この場所に、放射能が安全なレベルに減衰するまでの少なくとも10,000年間、原子力発電所と核兵器の廃棄物が保管されることになっていた。政府は破綻するかもしれず、文明は崩壊するかもしれなかったが、ユッカ・マウンテンは残ると想定されていた。
子猫ちゃん、色を変えてはいけない Don’t change
color, kitty.
子猫ちゃん、君の色を大事にするのだ Keep your color,
kitty.
真夜中の漆黒のままでいるのだ Stay
that midnight black.
色変わりが匂わす放射能は The
radiation that the change implies
間違いなく殺す Can
kill, and that’s a fact.
フォークソング「核廃棄物埋蔵所の近隣住民を気落ちさせる10,000年の耳虫」10,000-Year Earworm to Discourage Settlement Near Nuclear … @emperorx http://t.co/kscQ2zX3IC— Fukushima☢Watch (@yuima21c) 2014年11月19日
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