— Ton Kraanen (@Baka_62) 2016, 1月 17
スタンフォードの専門家たち――
Posted on 15 January 2016. Tags: Stanford
スタンドフォード報告、2016年1月15日付け
アメリカの核兵器を設計する研究所で発生する放射性物質は、やがて地中に埋設され、少なくとも10,000年間は人間環境から隔離しなければならなくなる。だが、3名のスタンフォード大学有識者によれば、このプロジェクトの安全性解析は、プルトニウム廃棄量の大幅な増大を見越した新戦略を反映するように改定する必要があるという。
――ダン・ストーバー
米国エネルギー省
ニューメキシコ州の廃棄物隔離試験施設で2014年5月に発生した安全に関わる事故によって破損したドラム缶から試料を採取する復旧作業員。
米国の核兵器開発プログラムによって発生するプルトニウムとそれより重い元素で汚染した物資に対処するエネルギー省の長期計画は、ニューメキシコ州南東部の廃棄物隔離試験施設で地中に埋設するというものである。
エネルギー省の計画は、今後10,000年にわたる核物質の安全確保をめざしている。だがスタンフォード大学の3名の核科学者らは、ネイチャー誌上で新たに公開した解説記事で、廃棄物隔離試験施設(WIPP)は同施設で廃棄されるものと現時点で考えられているほど大量のプルトニウムを保管するようには設計されていないと指摘している。しかも現に、同施設は近年、2件の事故に見舞われている。
スタンフォード大学のフランク・スタントン核安全保障研究所教授にして国際安全保障・協力センターの上席フェロー、ロッド・ユーイング氏は、「これら最初の15年間の操業で発生した事故は、10,000年にわたる埋蔵施設のふるまいを予測するという課題を実に浮き彫りにしています」と語った。
そのうえ、旧ソ連と協定が締結され、いまロシアが核兵器を解体して、その保有数を削減している結果、今後、WIPPで廃棄されるプルトニウム量を拡大することが提案されている。
核兵器解体で取り出されたプルトニウムに関する最近のアセスメントは、その物資を希釈したうえ、WIPPで廃棄することを提案した。しかし、この分析には、施設の安全解析の改定が含まれていないと、ユーイングおよびスタンダード大学地質学部に所属する共著者2名、キャメロン・スペイシー博士課程修了研究員とミーガン・ダスティン大学院生は書いている。
彼らは、WIPPを操業する米国エネルギー省に対して、施設の安全性アセスメントを見直すように求めている。WIPPが立地する、石油が豊富なパーミアン盆地における掘削作業に対する評価、ならびに試験施設におけるプルトニウム保管量のそのような並外れた大幅な増加による影響を格別に重視するべきである。
「プルトニウム239の崩壊生成物、ウラニウム235の半減期である7億年は言うまでもなく、プルトニウム239の半減期である24,100年に比べて、現行の規制期間である10,000年は短すぎる」と、研究者らは書いた。
「われわれは、将来の地域住民がその地におけるWIPPの存在を知っているだろうと確信することすらできない」と、研究者らは付け加えた。その結果、同地域における将来の掘削活動の影響を理解することが重要になる。
廃棄物は数十万本のプラスチック張り鋼鉄製ドラム缶に詰められ、地表下655メートル、2億5000万年前の岩塩層を掘削した部屋に貯蔵される。現在の在庫量は計画容量の約半分であり、2033年に封印される予定になっている。
研究者らは、安全性研究で用いられた想定のいくつかを疑問視している。たとえば、最近の数十年にわたり掘削活動が活発になっているにもかかわらず、研究は掘削活動率の100年間にわたる歴史的な平均値を用いており、この想定に疑問が突きつけられている。
研究者らはまた、幾世紀にわたる埋蔵物質の相互作用、とりわけ塩分を含む水と相互作用する様相になおいっそう注目すべきだと勧告している。1本の保管用ドラム缶は、研究員の白衣、手袋、実験器具など、多種多様な物質を収納しているかもしれない――したがって、化学構成は複雑多岐にわたる。
ユーイングによれば、WIPP事故の原因になった自己満足が安全性解析でも見受けられかねないという。したがって、プルトニウム廃棄量を拡大する新たな戦略が検討されているいま、安全性解析を慎重に見直すことが重要であると、彼は助言する。
【クレジット】
Stanford Report, “Buried nuclear waste risky, say
Stanford experts,” by Dan Stober, Stanford News Service, posted on January 15,
2016 at Independence News;
Media Contact
Dan Stober, Stanford News Service: (650) 721-6965, dstober@stanford.edu,
Rod Ewing, Freeman Spogli Institute for
International Studies: ewing1@stanford.edu
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