2015年4月10日金曜日

プラウダ「原潜オレルの艦内火災で被害甚大」




pravda.ru



原潜オレルの艦内火災で被害甚大

201548

 

ロシアの原子力潜水艦オレル(Orel=「鷲・ワシ」)の艦内で最近、火災が発生した。艦内第9区画で溶接作業中、火花から引火した。セヴェロドヴィンスクのプラウダ軍事情報通信員、アンドレイ·ミハイロフが思いがけなく事件の目撃者になった。

「わたしは自室の窓から、潜水艦が燃えているのを見ました。949型潜水艦オスカは、セヴェロドヴィンスクにあるシュベドッカ造船所の乾ドックに入渠(にゅうきょ)しています。オスカは補修と改修を受けるために2013年末、セヴェロドヴィンスクに入港し、2016年に出港する予定になっていました。艦内のあらゆるシステム――航行、音響探知、武装系統――が補修と近代化の対象になっています。潜水艦オスカは巡航ミサイルを搭載しています。潜水排水量は約25000トン、浮上排水量は22000トンです。つまり、非常に大きな潜水艦です」と、プラウダ通信員、アンドレイ·ミハイロフはいった。

このクラスの潜水艦は、これまでに数隻がシュベドッカ造船所で補修を受けていると通信員は指摘した。潜水艦オレルが入渠する前に、同艦に搭載されている原子炉2基の核燃料は除去されていた。巡航ミサイルと魚雷、発火性の液体物――タービンオイルとディーゼル燃料――もやはり艦内から降ろされていた。ミハイロフによれば、このような火災は非常に頻繁に起こっており、特に米国の潜水艦の場合、なおさらのことである。

「アメリカ人は、補修中の艦船の安全を確保する方法について、わが国から教訓を得ることさえしていました。シュベドッカ造船所の広報本部長、エフゲニー・グラディショフによれば、船尾にあたる第9区画の外殻と耐圧殻のあいだで溶接作業をおこなっているさい、火災が発生しました。ゴム引きの防音遮断材が発火したのです。潜水艦の防音被覆材は外殻の一番上にあります。外殻と耐圧殻のあいだに薄いゴムの層がありました。熱をともなう作業のさい、こういうことは度々ありますし、このような日常茶飯事が発火になぜつながったのか、明らかになっていません」と、通信員は語った。

火災が発生したとき、作業員全員と一部の乗員がただちに避難したと、アンドレイ・ミハイロフはいう。「補修と近代化のあいだ、乗員は艦内に残っていますが、総員ではありません。乗員の一部は艦内に燃え広がるのを防ぐために潜水艦内に残りました。シュベドッカ造船所消防隊の8チームが鎮火作戦の任に付きました。彼らは2分で火災現場に到着しました。シュベドッカ広報本部長、エフゲニー・グラディショフによれば、緊急事態ではないので、犯人を探すのは無意味だそうです」。

しかしながら、原潜オレル艦内火災は刑事事件として告発された。この告発は、刑法第216条「怠慢による甚大損害をもたらす作業安全規制違反」にもとづいていた。

潜水艦の原子炉は停止しており、巡航ミサイルは降ろされていた。放射能の危険はなかった。鎮火を期すために、潜水艦が入渠していたドックの冠水が決断された。

最新情報によれば、潜水艦オレル火災で生じた損害額は、1億ルーブル(23000万円)以上である。火災のため、潜水艦の潜水・浮上操舵系統が被害を受けた。

【付録】

英紙ガーディアン:


Nuclear submarine accident: Russian sub catches fire during repairs in Zvezdochka shipyard


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