2018年10月25日木曜日

コモン・ドリームス【#フクシマ☢惨事】汚染水の海洋放出


20181018日 Common Dreams

100万トンのフクシマ汚染水を太平洋に放出する政府の計画に住民の怒りと健康懸念

核問題専門家は、報道されている日本政府の計画は、「海洋環境と人間の健康にリスクをおよぼさない行為だとはとても考えられない」と論じた

ジェイク・ジョンソン Jake Johnson, staff writer

テレグラフは、「政府にとって、日本の北東部を襲った地震と津波で施設が破壊されたあと、3基の核反応炉から溶け落ちた核燃料に接触した汚染水を保管する余地がなくなろうとしている」と伝えた。 (Photo: AP)

日本政府は、「法定許容レベルを大幅に上回る放射性物質」を含んでいることを示す証拠を無視して、フクシマ第一原子力発電所の109万トンの水を太平洋に放出しようと目論んでおり、この動きが地域住民の怒りに火をつけ、環境問題専門家らが健康被害に対する警鐘を鳴らしていると報道されている。

日本政府と福島第一原子力発電所を運営する東京電力ホールディングスは両者とも、水に含まれる放射性物質は検出不能な量まで削減されており、「安全なレベルのトリチウム」が残っているだけだと断言してきたが、ロンドンに本社を置くテレグラフが入手した文書によれば、水を除染するために使われる浄化設備は「絶えず、ヨウ素、ルテニウム、ロジウム、アンチモン、テルル、コバルト、ストロンチウムなど、他の放射性元素のカクテルを取り除き損なってきた」ことがうかがえる。

テレグラフは、次のように報道した――

「政府にとって、日本の北東部を襲った地震と津波で施設が破壊されたあと、3基の核反応炉から溶け落ちた核燃料に接触した汚染水を保管する余地がなくなろうとしている。目下、900基のタンクに保管されている、およそ109万トンの汚染水を太平洋に放流しようとする日本政府の目論みは、地元住民や環境保護団体だけでなく、歴史上二番目に過酷な核惨事に由来する放射能が自国の沿岸に打ち寄せると恐れる韓国や台湾の団体の凄まじい反発に火をつけた」

テレグラフがフクシマ核惨事対策の責任を担う政府機関から入手した1点の文書は、日本政府はその主張と相反して、高度液体処理設備(ALPS)が放射性核種を「検出不能」レベルまで減らしていないことに完全に気づいていたことをうかがわせている。

テレグラフは、次のように記す――

「東京電力は9月末になって、経済産業省が東京都と福島県で公聴会を開催し、地元の住民たちと漁業者らが政府の計画に抗議したあと、フクシマ現場で保管されている水の80パーセントほどが法定許容レベルを超える放射性物質を今でも含有していると認めることを余儀なくされた」

グリーンピースの核専門家、ショーン・バーニーは、いわゆる「安全」レベルのトリチウムであっても人間や海洋生物に有害であると論じて、次のようにテレグラフに語った――

「人の体内にあるトリチウムのベータ粒子は、大概のX線やガンマ線よりも有害です。海洋生物に摂取され、さらに食物連鎖を通して人間に摂取される放射性トリチウムがもたらす長期的影響については大いに不確実性があります」

バーニーは、このような警告に反して、汚染水を太平洋に放出すると伝えられる日本政府の計画は、「海洋環境と人間の健康にリスクをおよぼさない行為だとはとても考えられません」と結論づけた。

本稿は、クリエイティブ・コモンズ表示・継承3.0非移植の条件でライセンスされています。

【クレジット】

Common Dreams, “Local Fury and Health Concerns as Japan Plans to Dump a Million Tons of Radioactive Fukushima Water Into Ocean,” by Jake Johnson, posted on October 18, 2018 at https://www.commondreams.org/news/2018/10/18/local-fury-and-health-concerns-japan-plans-dump-million-tons-radioactive-fukushima.

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