2013年10月21日月曜日

【資料+ビデオ】2013.10.20郡山学習会「放射能汚染ゴミ焼却にNO!」レジュメ

スライド1
減容化?ちょっと待った!
放射能汚染ゴミ焼却にNO
20131020日(日)
郡山市労働福祉会館3F大ホール
3.26政府交渉ネット事務局
廃棄物処分場問題全国ネットワーク
藤原寿和
スライド2
大気汚染は発がんを引き起こす!
【ジュネーブ=石黒穣】世界保健機関(WHO)の下で化学物質などの発がん性を評価している専門組織、国際がん研究機関(IARC)は17日、大気汚染について、中国などで深刻化していることを念頭に肺がんなどの発がん性を有すると初めて認定し、5段階のリスク評価で最も危険が高い「グループ1」に分類したと発表した。
 日本への飛来も問題となっている微小粒子状物質(PM2・5)を含む粒子状物質についても別途、グループ1に分類した。アスベスト、喫煙、コールタールなどと同等のリスクに当たる。
 IARCは、2010年に大気汚染が原因の肺がんによる死者が世界全体で22万人に上ったと推計。特に中国など急速な工業化が進む地域で大気汚染が深刻化しており、早急な対策が必要だと指摘した。
 IARCは従来、ベンゼンなど個々の大気汚染物質の発がん性評価を行ってきたが、今回から「大気汚染」と、大気汚染を構成する「粒子状物質」に分けて評価した。
20131018 読売新聞)
放射能汚染ゴミの焼却は最犬の大気汚染!
スライド3
放射性物質汚染対処特措法とは何か①
【内容】東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質の拡散による環境の汚染への対処に関し、国一地方・公共団体・関係原子力発電事業者などが講ずべき措置について定め、人の健康や生活環境への影響を速やかに低減することを目的として、平成23年8月30日に公布、平成241月1日に全面施行。
スライド4
■放射性物質汚染対処特措法とは何か②
【処理の方法】
※1.   放射性物質汚染対処特措法で安全確保のための基準(焼却灰のセメント固型化など)が決まっています。
※2.   国が新たに最終処分場を設置する場合は遮断型構造を有する処分場を設置します。
※3.   公共の水域及び地下水と遮断されている場所への埋立とします。また、福島県では中間貯蔵施設保管されます。
スライド5
■放射性物質汚染対処特措法とは何か③
【処理の基準】
ü  処理施設での追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下になるように安全に管理していきます。
ü  8000ベクレル/kgを超える廃棄物を埋立処分する場合でも、一般公衆の年間線量限度である1ミリシーベルト/年を上回らないように、廃棄物の放射能濃度に応じた適切な措置を講じます。
ü  管理期間終了後の処分場周辺に居住する住民への影響は、0.01ミリシーベルト/年(人の健康に対する影響を無視できる値)以下とすることができます。
(参考)原子炉等規制法の下においても、原子力発電所の解体によって発生する廃棄物の処理に関する基準は、処理に伴い周辺住民が受ける追加被ばく線量が1ミリシーベルト/年以下、管理期間終了後の追加被ばく線量が0.01ミリシーベルト/年以下となるよう設定されています。
また、IAEA(国際原子力機関)は「8000ベクレル/kg以下の廃棄物を追加的な措置なく管理型処分場で埋立処分することは、既存の国際的な方法論と完全に整合性がとれている」と評価しています。
スライド6
基準の問題点
■1年間の被ばく線量基準
【環境省】
処理施設での追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下になるように安全に管理
【問題点】
追加ではなく総被ばく線量でなければならない。
年間1ミリシーベルトでよいのか ⇒ ECRR(欧州放射線リスク委員会)による提案:0.lmSV/現行のドイツW射線防護令第47条によれば、原子力発電所の通常稼働時の空気あるいは水の排出による住民一人当たりの被ばく線量の限界値は年間0.3mSvである。
■放射性物質としての処理の線量基準
【環境省】H23.8.30以降:放射性物質汚染対処特措法に基づく基準 8000Bq/kg
【問題点】H23.8.30以前:原子炉等規制法に基づくクリアランス基準 100Bq/kg
スライド7
原子炉等規制法に基づくクリアランス基準(100Bq/kg)について 
ü  廃棄物を安全に再利用できる基準。
ü  運転を終了した原子力発電所の解体等により発生するコンクリート、金属を想定し、原子力発電所や一般社会での再利用を推進するために定めた基準。
ü  廃棄物を再生利用した製品が、日常生活を営む場所などの一般社会で、様々な方法(例えばコンクリートを建築資材、金属をベンチなどに再生利用)で使われても安全な基準として、放射性セシウムについて 100Bq/kg 以下と定められた。
放射性物質汚染対処特措法に基づく指定基準(8000Bq/kg)について
ü  廃棄物を安全に処理するための基準。
ü  原子力発電所の事故に伴って環境に放出された放射性セシウムに汚染された廃棄物について、一般的な処理方法(分別、焼却、埋立処分等)を想定し、安全に処理するために定めた基準。
ü  8,000Bq/kg 以下の廃棄物は、従来と同様の方法により安全に焼却したり埋立処分したりすることができる。焼却施設や埋立処分場では排ガス処理、排水処理や覆土によって環境中に有害物質が拡散しないように管理が行われていることから、周辺住民にとって問題なく安全に処理することができる。
ü  8,000Bq/kg 以下の廃棄物を焼却した結果、焼却灰の放射能濃度が8,000Bq/kg を超えた場合には、特別な処理が必要。広域処理により焼却する場合は、そのようなことがないよう、対象とする廃棄物の目安を焼却炉の型式に応じて 240Bq/kg 以下又は 480Bq/kg 以下のものとしている。
スライド8
ドイツ放射線防護協会会長セバスティアン・プフルークバイル(博士)
            ベルリン、20111127
Ø  放射線防護の国際的合意として、特殊措置をとることを避けるために、汚染された食品や廃棄物を、汚染されていないものと混ぜて「危険でない」とすることは禁止されている。日本政府は現在、食品について、および地震・原発事故・津波被災地からのがれき処理について、この希釈禁止合意に違反している。
Ø  日本ですでに始まっている汚染がれきの各県への配分、焼却、および焼却灰の海岸埋め立て等への利用は、放射線防護の観点から言えば重大な過ちである。焼却場の煙突から、あるいは海洋投棄される汚染焼却灰から、がれき中の放射性物質は必然的に環境に放出される。ドイツ放射線防護協会は、この計画の至急撤回を勧告する。
Ø  ドイツ放射線防護協会はこの「希釈政策」を至急撤回するよう勧告する。撤回されない場合、すべての日本の市民が、知らぬ間に東京電力福島第一原子力発電所事故の「二次汚染」にさらされることになるだろう。空間的に隔離し、安全を確保し、管理された廃棄物集積所でなければ、防護策は困難である。「汚染を希釈された」食品についても同様である。現在の汚染がれきおよび食品への対応では、日本市民に健康被害が広がってしまうだろう。
スライド9
焼却・乾燥等による減容化の問題点
■バグフィルター、ヘパフィルターによる除塵効果
Ø  破損や減耗、目詰まり、焼損(焼き焦げ)等による放射性物質やダイオキシン類等の放出や漏えい(焼却設備からの漏れを含む)
■火災・爆発等の危険性
Ø  既存の高温溶融炉やガス化溶融炉、灰溶融炉等における爆発・火災事故の頻発
Ø  鮫川村仮設焼却炉における爆発事故の発生
H25.8.29
■ダイオキシン類の生成や多種多様な大気汚染物質の排出
スライド10
バグフィルターの不具合等の事例
市町村名
清掃工場名
メーカー名
BF種類
年月
不具合の内容
野田市
野田市清掃工場
三菱重工業㈱
ガラス繊
H13.4
排ガス中のばいじん濃度が市の基準値を20倍も超過。原因はBF内の炉布の破損。約600本のBFのうち78本が破損。121本を交換。
綾瀬市
高座清掃施設組合第2清掃処理場
IHI㈱
テファイヤ(テフロン十ガラス繊維)
H13.1
炉布が破孔。原因は流速が早く粒径の大きなダストの衝突により破孔。
江東区
新江東清掃工場
タクマ


3炉の全ての炉布が脱落
江戸川区
江戸川清掃工場
日本鋼管㈱
ガラス繊
H12.12
炉布破損。原因は炉布とリテーナとの繰り返し接触による
堺市
クリーンセンター東第二工場
㈱クボタ

H10.1
1号炉のBF2本と2号炉のBF6本破損。原因は①ゲージとケーシングとの接触摩耗②火の粉、熱③炉布吊下げ時の踏み傷

スライド11
東京二十三区清掃一部事務組合は20110613()世田谷清掃工場(世田谷区大蔵一丁目)の炉室内部から高濃度のダイオキシン類が検出されたため、531日から炉を停止していた、と発表した。操業再開は未定だが、1ヶ月程度かかるという。
職員の曝露防止のため、労働安全衛生規則に基づいて行う6ヶ月に1度の調査でわかった。520日に工場の炉室内で採取した空気から、速報値で14.4ピコグラムのダイオキシン類を検出。速報値が出た翌日の531日に再採取して炉を停止し、8日に15.0ピコグラムとの結果が出たという。
20110614()朝日新聞朝刊西部・都心1429面地域面に掲載
スライド12
排ガス中の放射性セシウム不検出の問題
排ガス採取及び測定方法の問題
①排ガス採取時間が短すぎる。

②環境省の測定方法(放射能濃度等測定方法ガイドライン)では、排ガス中に存在する霧状やガス状の放射性セシウムが試料採取系(円筒ろ紙及びガラス吸引びん)を通り抜けて捕捉されない。
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【関連記事】
三輪 祐児 


公開日: 2013/10/22





【放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会・原発いらない福島の女たち】
国は除染を加速化し、廃棄物を効率的に減容化するため県内のあちこちに焼却施設設置を­進めています。
ü  中間貯蔵施設(焼却炉併設):双葉町、大熊町、楢葉町
ü  仮設焼却炉:田村市都路町、川内村、飯舘村、大玉村、本宮市、二本松市など
伊達市霊山町には地方衛生組合が設置予定
相馬市と新地町は稼働中
ü  溶 融 炉:広野町
ü  汚泥処理施設:福島市および郡山市で稼働中
ü  バイオマス発電:塙町(住民運動の末白紙撤回)、飯舘村、南相馬市、川内村、大熊町、­中通り1箇所
ü  その他:富岡町最終処分場に10万ベクレル以下の焼却灰70万トン処分?
いわき市錦町クレハ環境で米軍のPCBドラム缶約1800本焼却処分?
焼却をすれば、気化した放射性物質や有害物質がバグフィルターをすりぬけて放出され深­刻な内部被ばくの原因となります。全国での震災がれき処理による放射性物質の拡散・希­釈(混ぜて薄めること)は国際的合意に反するとして、日本政府は厳しい勧告を受けまし­。フクシマでは鮫川村を皮切りに、ケタ違いに高濃度の汚染物焼却処理を進めようと­しています。ドイツ放射線防護協会による(2011.11.27
カテゴリ  非営利団体と社会活動
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20131019 UPLAN
鮫川村焼却炉爆発事故の真相~爆発事故はなぜ起きたのか~

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