2015年8月29日土曜日

海洋温度差発電にかけるハワイの夢と洋上風力発電に群がるフクシマの利権

GLOBAL CONSTRUCTION REVIEW


世界最大の海洋クリーン・エネルギー発電施設がハワイで稼働

2015827  ジョー・クアーク Joe Quirke

世界最大規模の熱エネルギー交換(OTEC)発電施設が、米国の島嶼州、ハワイで操業を開始した。

OTECは、低温の海洋深層水と高温の熱帯海洋表層水の温度差を利用して、電力を生産する。

OTEC施設は、大量の低温海水と表層海水をポンプで汲み上げて、動力循環を動かし、発電する。

105キロワットの発電施設が、500万ドル(6億円)の経費をかけて、マカイ海洋エンジニアリング社によって建設された。

同社によれば、この施設は毎日24時間、電力を生産することができ、汚染がなく、維持可能であるという。

また、深層水が得られる海さえあれば、熱帯のどこでも建設できるという。

ハワイの施設は電力網に接続され、120世帯に電力を供給できる。

「この施設は即応性に優れ、電力需要のふらつきとソーラーおよび風力発電の断続的な出力急増に合わせて、すばやく発電出力を上げ下げできます」と、マカイ社の事業開発担当副社長、デューク・ハートマン氏はブルームバーグに語った。

ハートマン氏は付け加えて、「弊社は、海洋温度差エネルギーが再生可能エネルギー主体の電力網の構築において、重要な要素になると考えております」と語った。

図は、基本的な閉鎖循環OTEC施設の概念を示す。高温の海水が蒸発器を流れて、作動流体であるアンモニアを蒸発させる。アンモニア蒸気がタービンに流れ、発電機を回して、発電する。低圧になった蒸気はタービン部を出て、低温の深層海水の流れに接触した凝結器で液体に戻る。液体アンモニアは凝結器を出て、循環を繰り返す。

ハワイは、電力を再生可能エネルギーで100パーセントまかなう米国最初の州になる計画を立てており、これを2045年に達成する予定である。

画像:マカ提供。




「福島洋上風力コンソーシアムは、経済産業省からの委託事業として、浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業を推進しています。本実証研究事業は第1期実証研究事業として2MWのダウンウィンド型浮体式洋上風力発電設備1基、浮体式洋上サブステーション、第2期として、5MWおよび7MWの浮体式洋上風力発電設備2基を2015年までに福島沖に増設します。本実証研究事業を通じて、浮体式洋上風力発電のビジネスモデルを確立し、大規模ウィンドファームへ事業展開し更に福島復興に向けた風力産業集積を目指します」

  

平成251111


経済産業省は、福島県の復興・再生のシンボルとするべく、福島沖合に設置した浮 体式洋上風力発電設備(第 1 期)の完成に伴い、本日、運転開始式を行いました。これにより、本格的な実証運転を進めていきます。

 1.背景・経緯
経済産業省では、「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」として、福島沖において、浮体式洋上風力発電設備(出力 2MW)及び浮体式洋上変電所の設置を進め ており、本日、運転開始式を行い本格的な実証運転を開始しました。本事業は、東日本大震災の復旧・復興対策事業として、平成23年度第三次補正予算において125億円の予算が措置されたものであり、平成 23 年度の事業開始から2年にわたり、10企業、1大学で構成するコンソーシアム(別添参照)が技術開発、設備製造、地元調整等を行ってまいりました。本事業は、再生可能エネルギーを復興の柱に据える福島県にとって復興・再生のシンボルとなる重要なものであり、陸上風力のポテンシャルが限定的である我が国において再生可能エネルギーの導入拡大を図る上で、極めて意義の高いものです。

66kV 浮体式洋上変電所】

2MW 浮体式洋上発電設備】


2.今後の予定
来年度には、世界最大の浮体式洋上風力発電設備(出力 7MW2基を設置し、世界初となる浮体式洋上ウィンドファームの実証事業として、浮体式洋上風力発電所の安全性・信頼性・経済性の評価を行う予定です。また、漁業との共存、環境影響の評価手法等についても、検討の上で確立していく予定です。

(本発表資料のお問い合わせ先)
資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部
新エネルギー対策課長 村上
担当者:須山、阿部
電 話: 03-3501-1511(内線 45516)
03-3501-4031(直通)

(別添)


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