(全録)川内原発再稼働 鹿児島・伊藤知事が記者会見
2014/11/07
に公開
鹿児島県の伊藤 祐一郎知事は、午後2時30分から記者会見を開き、川内原発再稼働についての考え方を述べた。
【発言集】伊藤祐一郎・鹿児島県知事~ 川内原発再稼働同意
「責任だけ…」国に不満も 鹿児島産経新聞 11月8日
「資源の限られたわが国において、産業や国民生活の活性化に原発の有効活用は必要。これこそが私の終始一貫した考えだ。今回の選択には自信を持っている。今後、いろいろな事象が起こるだろうが、身を引き締めて臨みたい」
「(反原発派は)国民の命を守れというが、再稼働すれば命が守れないというのは一種のプロパガンダに過ぎない。私は原発の安全性を徹底的に追求した原子力規制委員会を信じる」
伊藤知事の記者会見での主なやりとりは次の通り。
――再稼働に同意した責任についてどう考えるか。
「大変重い判断をすることになった。いろいろな事象が今後起こることも考えられるので、私自身、厳格な気持ちで臨みたい」
――再稼働について「やむを得ない」と表現した。
「いろいろな意見があり、簡単に同意とは言えない。しかしわが国の当面の判断としては、原発の活用以外に道がない。国民全体のことを考えたときベターだということで、やむを得ないという言葉を使った」
――日本の国益を考えての判断だったのか。
「資源の限られた日本という国の中で、いまの国民の生活のレベルを守り、産業の活性化を図るためには、どうしなければいけないか。安全性がある程度約束されるのであれば、しばらくのあいだは原発の活用はやむを得ざる選択だ」
「鹿児島が先頭を切るということは予想していなかったが、それはたまたまで、淡々とやらせてもらった。私が持っている知識、識見では、私の選択は今の時点においては自信がある」
――避難計画が不十分だとの批判がある。
「鹿児島は案外スムーズに進んでいると思っている。要援護者の支援計画も、来年2月ぐらいまでにはできあがるのではないか」
「(安全性について九電が)追い込んだ制度設計をしているので、避難計画が実際にワークするケースもほとんどないだろう」
――地元同意の範囲についてどう考えるか。
「同意の範囲は従来のスキームでよい。一律に拡大すると錯綜(さくそう)するだけで、賢明なことではない。UPZ内住民が11人の姶良市議会は廃炉を決議したが、だからといって廃炉にするのか。すべての集約を考えると、県と薩摩川内市でいい。九電の社長が各首長と会談し、了解はいただいていると思う」
――再稼働の判断を急いだのではないか。
「原発を稼働すると国民の命を守れない、というようなプロパガンダが大いにおこなわれている。原子力規制委員会は、あれだけすばらしい方々が集まった組織。相当時間をかけて、安全性について徹底的に追求したと思う。命の問題は発生しない」
「原発の問題は国と県、事業者が一体となって動く以外にない。国は元々エネルギー政策の基本的な責任を負う立場にあり、最終的な責任は国にあるというのが私の受け止め方だ」
伊藤知事は午後に開いた記者会見で「諸般の状況を総合的に勘案し、再稼働はやむを得ない」と述べた。会見では、(1)事故時に国が責任を持つことなどを国が約束した(2)原子力規制委員会の審査で安全性が確認された(3)立地自治体の薩摩川内市と市議会、県議会の同意が得られたといった点を同意の理由に挙げた。
知事は会見で「福島の事故で安全神話が崩れ、大変な状況になったことは確か」と原発のリスクに触れつつも、「資源が限られた日本で国民生活のレベルを守り、産業生活の活性化を図るためには、原発の稼働はしばらくやむを得ない判断だろう」と語った。
その上で、国に対して、再稼働後の安全対策に政府として責任を持つこと▽避難計画充実のための支援▽立地自治体や周辺自治体の地域振興のための財政支援−−などを求めた。
西日本新聞 11月07日
原子力規制委員会の審査書決定から約2カ月での表明については「拙速の批判はあるだろうが、根回しと準備をしてきた」と説明。住民理解が不十分との指摘があることについては、説明会を約30回開いた実績などを挙げ「さらに理解が進むよう努める」と述べた。
報道陣からの質問にも言葉がよどむことはなく、時折手ぶりを交えながら回答。「国益をどれだけ考えて決断したのか」との質問には「大変難しい判断です」とする一方、「淡々とやったという感じですね」とも話した。
政府は当初、要援護者も30キロ圏を対象に避難先の事前確保を求めていたが、鹿児島県の伊藤祐一郎知事は10キロ圏外について「空想的なものは作れるが、機能しない」と当面策定しない方針を明言。政府も容認している。
47トピックス |
7日の記者会見に得意満面で臨んだ伊藤知事。3日に宮沢洋一経産相が来県し、「事故時に、国が責任をもつことを約束した」と胸を張り、「福島みたいなことが起きても、もう命の問題なんか発生しない」「避難計画が発動されるケースもほとんどないだろう」と述べました。
伊藤知事は、避難計画の説明会を25回、新規制基準の審査結果について5回、さらに補足説明会を開いたと強調し、「これらの説明会は、おおむね静粛に行われ、住民の理解の向上に寄与した」といって、事実と異なることを述べました。
伊藤知事は「(地元の範囲を)一律に拡大すると、極めて原発の理解や知識の薄いところで結論を出すのは、錯綜(さくそう)するだけで賢明でない」と、周辺自治体を乱暴に切り捨てました。
【付録】
BBC「Japan governor approves Sendai reactor... 投稿者 kotetsu1111
川内原発 再稼働へ 鹿児島県知事が「同意」を表明(14/11/07)
【余談】
「川内原発」再稼働を急ぐ鹿児島県知事と九電の“蜜月関係”
日刊ゲンダイ 11月8日
日刊ゲンダイ 11月8日
■九電は伊藤知事のパーティー券を購入
“原発通”のトップを電力会社が放っておくハズがない。案の定、伊藤知事と九州電力はズブズブの関係のようだ。
「九電は、伊藤知事の資金管理団体が08年4月に鹿児島市内で開いた資金パーティーの券を購入しています。09年には川内原発3号機の増設を県に申請する時期にミュージカルのチケットを知事に渡し、夫婦そろって観劇していたことが問題となりました。九電は『事実上の企業献金』との批判を受けて今はパーティー券購入などはやめているようですが、東電・柏崎刈羽原発の再稼働に慎重な新潟県の泉田裕彦知事とは正反対です」(経済ジャーナリスト)
【ウィキペディア】
伊藤
祐一郎(いとう ゆういちろう、1947年11月17日 - )は、日本の官僚、政治家。鹿児島県知事。総務省大臣官房総括審議官を歴任。
原子力事故に関する発言:
九州電力川内原発の再稼動に対する判断を示した際に原子力規制委員会 (日本)の指針や九電の評価を引用し、原子力事故が起きても原発から5.5キロの放射線量は毎時5マイクロシーベルトだとした上で「避難の必要がない。普通に生活してもいい」と述べ、「もし福島みたいなことが起きても、もう命の問題なんか発生しない」と発言した。
九州電力川内原発の再稼動に対する判断を示した際に原子力規制委員会 (日本)の指針や九電の評価を引用し、原子力事故が起きても原発から5.5キロの放射線量は毎時5マイクロシーベルトだとした上で「避難の必要がない。普通に生活してもいい」と述べ、「もし福島みたいなことが起きても、もう命の問題なんか発生しない」と発言した。
【付録】
南日本新聞 PDF号外
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