「ドローンの戯れ」が浮き彫りにするフランスの核施設の弱点…じわじわと浸透する危機感
'Game of drones' highlights France's nuclear vulnerability @Euractiv http://t.co/aCQoRCZmUZ
— inoue toshio 子どもを守れ! (@yuima21c) 2014, 11月 22
#フランス の捜査当局は、フランスの原子炉の上空を飛びまわる #ドローン の背後に潜む人物の手がかりをまったく掴んでいない。
@StollmeyerEU
セゴレーヌ・ロワイヤル環境相 ⇒ @RoyalSegolene
— inoue toshio 子どもを守れ! (@yuima21c) 2014, 11月 23
言語を横断するEUニュース&政策論争
Published: 2014年11月4日
10月はじめ以来、正体不明のドローンがフランスの原子力発電所11か所の上空を飛びまわった。フランス当局筋と核の専門家らはこの飛行活動に憂慮を募らせており、リベラシオン紙はこれを「ドローンの戯れ」と名づけた。EurActivフランスが報告する。
エネルギー事業体EDF(フランス電力庁)はフランスの原子力委員会に苦情を申し立て、この問題に対して捜査が開始された。原子力発電所の周囲5キロ以内、またはその上空1,000メートル以下の飛行は禁止されている。この法律に違反すれば、懲役1年、それに罰金75,000ユーロ(1095万円)の憂き目にあう可能性がある。
「これは深刻なできごとです! 彼らがもっと深刻に受け取らないのはなぜか、理解できません。問題のひとつは、これらのドローンの身元がわからないことですが、この種のできごとは潜在的な危険の存在を浮き彫りにしています」と、フランスの核専門家であり「世界核産業現況レポート」の著者、マイケル・シュナイダーはいう。
「これらの上空飛行がはじまって以来、治安および防衛関連の最重要な国務組織(内務、エネルギーおよび環境、国防)が総力をあげて、下手人を特定し、決着をつけるために動員されております」と、フランス国防・国家安全事務局長がプレスリリースで述べた。
警備問題
フランス政府は、発電所の警備が不適切であると認めることを拒んできた。
セゴレーヌ・ロワイヤル環境相はヨーロッパ1の取材に対し、「フランスの原子力発電所の保安基準の信頼性と名声が脅かされるのを許さない」と語った。
グリーンピースは10月1日、ドローンが原子力発電所に爆発物を投下するのに使えると懸念を表明した。
フランスは世界一の核依存国であり、原子炉58機が19か所の発電所に散在しているが、ノルマンディやフィンランドで建造中のものとは違って、同国が現時点で保有している核施設は空からの攻撃に対する防護策を有していない。使用済み燃料を保管するプールには堅固な屋根がなく、原子力安全局はすでにフランス電力庁に対し、このような状況を改善するように要請している。
偵察作戦?
「原子炉の心臓部は非常に堅固な覆いのなかに設置されています。しかし利口な人なら、発電所で一番の弱点を探すでしょうし、偵察作戦によって、探しものを見つけるかもしれません。もちろん、脆弱であり攻撃しやすい区域はあります」と、マイクル・シュナイダーはラ・アーグ施設の弱点を例にあげて語った。
シュナイダーは、放射能汚染のリスクが高いラ・アーグが、脆弱さで指折りの施設であると信じている。10,000トンの放射性物質が比較的無防備な5面のプールに保管されており、そのプールは地震活動による損壊を避けるために地表より高く設置されている。「地上プールの問題は、水抜けすることであり、しかも波形板金で覆われているだけです」と彼はいった。
反核運動団体は、プルトニウム輸送トレーラーが公道を走るのは、専門家がその物質をテロ攻撃にさらすというように、本質的に危険であるとして、ずっと以前から反対してきた。元はフランス、ドイツ、ベルギー、オランダ、スイス、スペイン、イタリア、そして日本の産物である大量の放射性物質が処理され、保管されていることから、ラ・アーグの無防備さはなおさら心配である。
ラ・アーグ施設の運営会社、アレヴァの広報担当者は、発電所とプルトニウムをやりとりする輸送は廃棄物リサイクルの工程として当然であり、この物質の輸送に特別製のコンテナが使われており、「住民や環境に放射能汚染の恐れはありません」と述べた。
立脚点
フランスの欧州議会「緑の党」議員、ミシェル・リヴァジは、次のように語る――
「わが国はこの上空飛行の背後に潜む人物を突きとめなければなりません。これが政府機関の能力を超えているとは、上空飛行が反応を調べるために諜報機関に練りあげられたものでない限り、信じがたいことです。そうであれば、当局者はそういうべきです。フランス国民を闇のなかに放置してはなりません。
「わが国は、ポスト・フクシマ安全基準の履行を促進し、さらにはそれ以上のことをやって、必要な安全防護策を採用しなければなりません。ヨーロッパ中のエコロジストたちが、安全保障上のリスクに関する検討が不十分であると欧州委員会に訴え、航空機の衝突を検討課題に入れるべきだと要請しました。彼らはまた、原子炉から出た廃物が少なくとも3年間は保管され、重大な放射能の脅威となる使用済み燃料プールを(コンクリート板で防護して)『要塞化』すべきであると主張しました。核防護策にまつわる真の悲劇とは、『原子炉建屋』だけに全力をそそぎ、真に危険である発電所内の他の区域の防護が疎かになっていることです」
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これまで目に触れることもなかった写真が、セラフィールド核施設で放射能レベルの高い使用済み核燃料棒を何百本も格納する2か所の貯蔵プールのヒビ割れたコンクリート、水浴びするカモメ、遺棄された機械の周りで繁茂する雑草を示している。だが、築後60年で老朽化した貯蔵プールが危険な状態にあり、さらに劣化するままに放置するなら、放射性物質の大量放出を招きかねないという懸念をよそに、オーナー企業であるセラフィールド社の広報担当は、今後の数十年間も浄化の予定がないと述べた。
セラフィールドの使用済み核燃料貯蔵プール。 Photograph: Guardian/Ecologist |
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