Leaked Sellafield photos reveal 'massive radioactive release' threat http://t.co/MUkJPWSG9I
セラフィールド、老朽化した核燃料プールの惨状… pic.twitter.com/W0w3VQhDBS
— inoue toshio 子どもを守れ! (@yuima21c) 2014, 11月 2
放射能リスクの恐怖を掻きたてるセラフィールド核施設の写真
Photographs of Sellafield nuclear plant prompt fears over radioactive risk
Photographs of Sellafield nuclear plant prompt fears over radioactive risk
放射能レベルの高い燃料棒を格納する貯蔵プールの劣悪な状態に、核安全の専門家は「重大なリスク」があると警鐘を鳴らす。
セラフィールドの使用済み核燃料貯蔵プール。 Photograph: Guardian/Ecologist |
これまで目に触れることもなかった写真が、セラフィールド核施設で放射能レベルの高い使用済み核燃料棒を何百本も格納する2か所の貯蔵プールのヒビ割れたコンクリート、水浴びするカモメ、遺棄された機械の周りで繁茂する雑草を示している。だが、築後60年で老朽化した貯蔵プールが危険な状態にあり、さらに劣化するままに放置するなら、放射性物質の大量放出を招きかねないという懸念をよそに、オーナー企業であるセラフィールド社の広報担当は、今後の数十年間も浄化の予定がないと述べた。
核安全問題の専門家、ジョン・ラージ(John H. Large)は「コンクリートが劣化やヒビ割れといった恐ろしい状態にあって、プールが水抜けすれば、マグノックス(マグネシウム合金)燃料が発火して、大量の放射性物質を放出するでしょう」とエコロジスト(the Ecologist)誌に語った。「わたしは構造物や保守業務の荒(すさ)みきった状態が非常に不安です。私見ですが、システムが崩壊する重大なリスクがあります」
エコロジスト誌に送付された写真に示される、セラフィールドの貯蔵プールは、資源・安全保障研究所(IRSS)専務理事が名指すように「不名誉なまでに劣化した」施設である。 Photograph: The Ecologist |
「これは、まるで水で満杯にしたコンクリート製のドックです。事故やテロ攻撃で壁に穴が開けば、マグノックス燃料は燃えあがるでしょう。言っておきますが、中に何百トンも格納しているのです。非常に大規模な放射能漏れを引き起こしかねません。わたしはチェルノブイリやフクシマと比較する柄ではありませんが、広大な地域に対して、非常に長い期間にわたり深刻な汚染を引き起こしかねないのは、確かなことです」
「(セラフィールドは)放射性物質の大規模な在庫を抱えており、それが多様な形で環境中に放出されかねません。施設の全般的な放射能リスクは責任ある当局機関によって適正に評価されたことも皆無です。写真はセラフィールドの不名誉なまでに劣化した露天プールを示しており、徹底的なリスク評価が延び延びになっていることを示唆しています」
画像は7年間にわたって撮影され、地元の核監視グループを経由してエコロジスト誌に流出した(該当記事)ものであり、1952年に供用開始になり、1970年代中ごろまで、使用済み核燃料が軍事用プルトニウムを製造するために再処理が可能になるまでの短期貯蔵に使われた2か所のプールを示していると言われている。そのうち、1か所は風雨にさらされている。
エコロジスト誌に送付された、この写真は、放射性物質の保管に使われる貯蔵プールで水浴びするカモメを示している。Photograph: The Ecologist |
政府は、セラフィールドの老朽化した建屋の閉鎖費用として年間17億ポンド(時価・約3060億円)を私企業に支払っている。
セラフィールドの広報担当は、「わたしどもがこれらのプールを浄化するのは、緊急課題なのですが、浄化するまで何十年かかかるでしょう。その前にやらなければならないことが数多くあります。わたしどもは、廃棄物が貯蔵プールから取り出せるようになる状態にいたる時点をめざしております」といった。
セラフィールド社は声明でこういった――
「これら年代物の写真は、今日のセラフィールド施設のいたるところで実施している作業を正確に反映しているわけではないが、NDA(原子力廃止措置機関)、セラフィールド社および核管理共同機構(NMP、ただし日本での通称はニュークリア・マネジメント・パートナーズ)が英国における核の遺産の浄化のために引き継いだ課題の規模を示唆してはいる」
ラージは1986年、英国庶民院(下院)環境委員会の核安全問題調査に証拠を提出した人物であり、彼によれば、エドワード・ヒース首相によって英国に週3日労働制が導入されたときの1974年炭鉱労働者ストのさい、貯蔵プールに使用済み核燃料が溢れかえり、その後、プールは放棄された。
このエコロジスト誌に送付された写真は、セラフィールド施設内の遺棄された機械の周辺に繁茂する雑草を示している。Photograph: The Ecologist |
ラージは、「原子力発電所の英国連隊は『灯を消さない』ためにフル回転で操業し、大量の使用済み核燃料を産出しましたので、セラフィールド再処理施設は対応できなくなりました。週3日労働制の実施期間中、マグノックス原子炉の出力を最高に上げましたので、大量の使用済み核燃料がセラフィールドに殺到し、ラインを圧倒した結果、あまりに長期にわたって貯蔵プールに滞留することになりました」とエコロジスト誌に語った。
「燃料棒のマグネシウム被覆がプール中の酸によって腐蝕し、劣化しはじめて、核燃料そのものが水にさらされるようになり、プールに極度に放射能レベルの高い核燃料が詰め込まれたとき、再処理工程ラインの制御ができなくなりました」とラージはいった。
原子力規制事務所(ONR)は法令による核安全規制機関であり、次のように述べた――
「セラフィールドの遺物プールは古く、その結果、現代の核施設に要求される高水準工学基準に合致しなくなっている。これら遺物プールは重大な課題を提示しているが、われわれは現状の改善にわれわれの全神経を集中しなければならない。このことは、これら施設における作業と活動が安全でないことを意味しない」
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