2014年11月15日土曜日

NHK福島ニュース報道の怪~「甲状腺がん 遺伝子の変異 チェルノブイリと異なるタイプ 」






原発事故を受けて、福島県が行っている子どもの甲状腺検査で、これまでに見つかったがん細胞の一部を、福島県立医科大学などの研究グループが遺伝子レベルで解析したところ、チェルノブイリ原発事故のあと、甲状腺がんになった子どもで多く見られた遺伝子の変異とは、異なるタイプだったと発表しました。
研究グループは、今回の結果からも「福島第一原発の事故の影響は考えにくい」としています。
この検査は、チェルノブイリ原発事故のあと、子どもに甲状腺がんが増加したことから、福島県が原発事故当時、18歳以下だった県内のすべての子どもを対象に進めていて、これまでに103人に、がんや、がんが疑われる症例がみつかっています。
福島県立医科大学と長崎大学の研究グループは、これらのがんと原発事故との関係を調べるため、がん細胞を遺伝子レベルで解析する作業を進めていて、14日に大阪市で開かれた学会の会合で解析結果が初めて発表されました。
それによりますと、今回、遺伝子解析を行ったのは、103の症例のうちがんがみつかった23人分で、このうちの3人に2人で、通常、大人で甲状腺がんに発症した際によくみられる遺伝子の変異がみつかったということです。
研究グループによりますと、このタイプの遺伝子の変異は、チェルノブイリ原発事故の被ばくで甲状腺がんになったとみられる子どもからはほとんど見つかっておらず、逆にチェルノブイリ事故のあと多くみられた「RET/PTC3」と呼ばれる遺伝子の変異は、今回の23人からは1人も見つからなかったということです。
研究グループでは、今回の網羅的な検査によって、通常、大人になってから見つかるがんを、前もって見つけているのではないかと分析しています。
研究グループの、県立医科大学の鈴木眞一教授は、「今の時点で結論づけるものではないが、今回の結果からも、福島第一原発事故の影響は考えにくい」と話し、さらに遺伝子解析を進めていくとしています。
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 東京電力福島第一原発事故を受け、18歳以下の約37万人を対象に県と福島医大が実施している県民健康調査「甲状腺検査」で、これまでに見つかった甲状腺がんの細胞の遺伝子変異を解析した結果、チェルノブイリ原発事故の被ばくで甲状腺がんになった子どもの遺伝子変異とは別型だった。研究結果を福島医大と長崎大のグループが初めてまとめた。研究グループは今回の結果を踏まえ、「福島第一原発事故の影響は考えにくい」との見解を示している。
 福島医大甲状腺内分泌学講座の鈴木真一教授が14日、大阪市で開かれた日本甲状腺学会学術集会で発表した。これまでの甲状腺検査でがんと確定したか、疑いがあるとされた人は計103人いる。発症割合などの科学的知見から県や福島医大は「現時点で放射線の影響は考えにくい」としてきたが、遺伝子レベルの分析で見解が裏付けられた格好だ。
 学術発表によると、県民健康調査関係で遺伝子解析したのは、103の症例のうち、がんとされた23人分。ほとんどが国内の成人の甲状腺がんによく見られる遺伝子変異で、チェルノブイリ原発事故後に甲状腺がんになった子どもからはほとんど見つかっていない。さらに、チェルノブイリで多く見られた遺伝子変異は23人中、1人も見つからなかったという。
 当時18歳以下だった全ての県民を対象にした網羅的な検査で発見された甲状腺がんについて、福島医大は「成人になってから発症する可能性があったものを早期に発見した可能性を示唆している」と分析している。

 

プログラム 日程表(PDF)

臨床重要課題  1430  1500
座長:赤水 尚史(和歌山県立医科大学 内科学 第一講座)
福島県民健康管理調査事業における甲状腺超音波検査の現状と課題
演者:鈴木 眞一(福島県立医科大学 医学部 甲状腺内分泌学講座)



市民公開講座

プログラム
座長
赤水尚史(和歌山県立医科大学内科学第一講座)
岩谷 良則  (大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻 生体情報科学)
1.      放射線の人体への影響:原爆被爆者の調査から
演者:児玉和紀(公益財団法人 放射線影響研究所)
2.      放射線と甲状腺:チェルノブイリと福島の比較
演者:山下俊一(長崎大学原爆後障害医療研究所 放射線災害医療研究分野)
3.      たまたま検査で見つかった甲状腺微小癌の取り扱い方
演者:宮内昭(医療法人神甲会 隈病院)

写真出処:中村隆市ブログ「風のたより」
鈴木真一教授、本当ですか?「子どもの甲状腺がん 他県も同じ」
とりあえず…【総括】

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